名場面のポーズを再現できる新作のガンプラ。後ろに並ぶのは歴代の100分の1ガンダム=小暮誠撮影
79年に始まったテレビアニメ「機動戦士ガンダム」のプラモデル「ガンプラ」の最新作が26日、発売される。縮尺100分の1では7代目。首、脚、腕、腰などを相当な範囲まで動かせる。最終話で見せた真上にビームライフルを放つポーズなど、アニメでの動きをリアルに再現できるという。
こんな話を聞いて胸を躍らせた人は、ガンプラで脳の活動をアップさせる可能性があるかもしれない。
諏訪東京理科大の篠原菊紀教授が論文にまとめた実験だ。男子学生にガンプラを15分程度作らせ、その後、単純な計算問題を解かせたところ、何もしなかった時と比べ、1〜2割程度計算にかかる時間が短くなった。脳内の血流などを調べる装置を使ったところ、ガンプラを作っている間、前頭葉が活性化していることがわかった。
完成形をイメージしながら作る模型などでも似たような成果が期待できるが、この実験ではガンダム好きの学生の成績アップが顕著だった。篠原教授は「好きなものを作るのでモチベーションが上がる。それに、ガンダムは単なる模型ではなく、背景に、アニメなどで描かれる膨大な物語があり、そうしたことをプラモデルを作りながら想像することで、更に脳が活性化するのだろう」と話す。
そもそもガンプラはファンの思いから生まれた。おもちゃメーカーのバンダイに熱心な投書が寄せられ、80年に製品化された。08年3月までに出荷された数は約3億8900万個にのぼる。しかも、製品化された約750種のうち、絶版になっているのは金型が使えなくなった1種だけ。80年に売り出された初代のガンプラもまだ現役だ。(星賀亨弘)
●大人も楽しむ最新作
最新作のガンプラは「MG 1/100RX−78−2ガンダム Ver.2.0」(4410円)。MGはマスターグレードの意味で、大人でも楽しめる精巧なガンプラのシリーズ。
最新のテレビアニメ「機動戦士ガンダム OO(ダブルオー)」は3月まで放映され、秋に続編を準備中。登場したガンダムエクシアなどがガンプラ(縮尺1/144は525円と1260円の2種)に。80年発売の初代ガンプラは、144分の1ガンダムやシャア専用ザクが315円。(価格はいずれも税込み)
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