世界天文年のポスターと「君もガリレオ」望遠鏡
09年は「世界天文年」。イタリアの天文学者ガリレオ・ガリレイ(1564〜1642)が自作の望遠鏡で初めて宇宙を観測してから400年を記念して、国際連合などが定めた。世界130カ国以上が参加。国内でも様々なイベントが開かれる。
今年最大の天文イベントは、7月22日に日本で46年ぶりに見られる皆既日食だ。皆既になるのは奄美大島北部などだが、福岡では90%、東京でも75%が欠ける。世界天文年2009日本委員会では、この様子をインターネット中継するほか、安全な観察用メガネや手引書などをつくり、全国の小中高校に同時観察を呼びかける。
また、全国の天文施設や学校、公園などで「みんなで星を見よう」キャンぺーンを展開。国立天文台の縣秀彦・普及室長は「日本で星を見ている人は年間100万人くらいだと思うが、今年は1千万人を目指す」と意気込む。
さらに、ガリレオの望遠鏡と同じ口径4センチの望遠鏡を「君もガリレオ」望遠鏡と名づけて安価で販売。月のクレーターや木星の衛星、金星の満ち欠けなどガリレオの観測を追体験してもらう。
このほか、アジア各国に伝わる星にまつわる神話を集めるプロジェクトや、望遠鏡と天文学の歴史を振り返る企画展、天文・宇宙に関するブックフェアなど、盛りだくさんだ。
初心者におすすめなのはプラネタリウムや公開天文台。「日本にはこれらの施設が約800もある。まずそこに足を運んでみては」という。縣さんは「宇宙はわからないことだらけ。見れば見るほどわくわくして、知的好奇心がわいてくると思いますよ」と話している。(杉本潔)
●目指せガリレオ
09年の日食以外の主な天文現象は、8月のペルセウス座流星群、12月のふたご座流星群、8〜9月に土星の輪が見えなくなるなど。「君もガリレオ」望遠鏡は組み立て式で、倍率15倍のタイプが1580円、35倍のタイプが2625円(三脚は別売り。20個以上まとめ買いすると、それぞれ1050円、1890円に)。問い合わせは世界天文年2009日本委員会(0422・34・3689)、ホームページはhttp://www.astronomy2009.jp/
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