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横綱・白鵬のおかあさん ウルジーウタス・タミルさん:2

「顔に火があり、目に光あり!」

2011年2月15日

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 息子、白鵬翔の本名は、ムンフバト・ダヴァージャルガル。生まれた日が月曜日で、「月曜(ダヴァー)の幸せ(ジャルガル)」に由来します。

 愛称は、ダヴァー。誕生時は3500グラム、52センチ。小さいときから決して頑丈な身体ではなく、どちらかというと虚弱体質で、ひ弱そうな子でした。長男、長女、次女、三女に続く5人兄弟の末っ子。モンゴルでは5人産むと勲章が授与される制度がありました。ダヴァー誕生が、私には栄えある叙勲になりました。

 出産直後、夫ムンフバトの父親、つまりダヴァーの祖父が、孫の顔を見て言ったことが忘れられません。

 「顔に火があり、目に光あり!」

 チンギス・ハーンも生まれた時にそう言われたそうです。「生命力が強い、運命を切り開く男」という意味です。

 幼稚園のころはテレビが好きで、ドラマのヒーローのまねをし、家族の前で一人で劇を演じているような子でした。

 医師である私(63)がする注射や触診の様子も熱心に見ていて、そっくりの動きをするのです。子どもながら、その器用な手さばきに感心しました。

 夫はモンゴル相撲の横綱で、国では初の五輪メダリスト。国内外に出かけることが多く、ダヴァーはどちらかというと私といることが多かったのです。

 私の教育方針は「なんでもひとつの面からものを見てはいけない。多面的に見て、考えなさい」。物事は常に多面性を持っています。私の職業(医師)意識かもしれませんが、ひとつの側面でものごとを判断するのは危険なこと、とダヴァーにはいつも言い聞かせました。

 小学校に入ると、次第にスポーツに興味を持つようになり、周りの人間がしているスポーツは、どんなことでもやりたがりました。一時はバスケットにとても一生懸命になりました。そしてとりわけ興味を抱いたのが、相撲です。

 夫は、自分のチームが試合に行くたびにダヴァーも連れて行き、空き時間に、息子と相撲のまねごとをしては遊んでいました。夫がわざと負けてやったりしていたらしく、ダヴァーは夢中になって父親に向かっていました。

 ある時、「何がそんなに面白いの?」と私が尋ねると、こう言ったのです。

 「自分よりずっと大きな、大人の人を倒すのがおもしろい!」(聞き手・羽毛田弘志)

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