入試・教育とともに、子どもも親も「変わる」ために
朝日新聞EduA 編集長よりごあいさつ

大学入試改革が迷走しています。
2020年度から始まる「大学入学共通テスト」で、民間英語試験の活用と記述式問題の導入が、相次いで見送られました。新しい共通テストの洗礼を受ける現高校3年生は、さぞかし翻弄されたことでしょう。
では、従来の大学入試センター試験と何も変わらないのかというと、そんなことはありません。共通テストの試行問題では、国語や数学の問題文が長文化する傾向が見られました。ひとことで言えば、ややもすると重箱の隅をつつきがちな「知識」より、真正面から「読解力」「思考力」を問う試験に変わろうとしています。
こうした傾向は、中学・高校入試がすでに「先取り」しています。高校入試では長めの記述問題が一般化し、中学入試では公立中高一貫校の入学選考に使われていた「適性検査」を採用する学校が私立や国立にも広がっています。ここでもやはり、「読解力」や「思考力」、さらには「記述力」が求められています。
こうした骨太の学力を重視する動きは、入試だけではありません。普段の学校の授業も、大きく変わりつつあります。新しい学習指導要領の導入により、高校生は自ら主体的に学ぶ「探究学習」に取り組むことになります。グローバル化や多極化が進む先行き不透明な世の中で、日本人に求められる学力のあり方自体が変質しようとしているのです。
そんな時代に変わらなければならないのは、子どもたちだけではありません。わが子の教育や受験を見守る保護者も、またしかりです。何十年も前の自分の成功体験を押しつけようとしていませんか? 古い価値観やネット上のうわさ話から、学校のよしあしを判断してはいませんか?
「朝日新聞EduA(エデュア)」は、学齢期のお子さんを持つ保護者に向けたメディアです。学校教育や受験に関する最新の正しい情報を提供し、一緒に考え、ときには悩みながら、ともに解決策を探っていきたいと願っています。受験や教育の専門家による連載も多数そろえました。ウェブサイトだけでなく、朝日新聞の別刷りや地方版の紙面でも情報を展開していきます。
私も含めEduAの作り手の多くが、子どもを育てる親です。保護者の視点から外れることなく、役に立つ正確な情報やデータを、ときには問題提起も投げかけながら、読者のみなさまと共有していきます。
ご愛読ください。
朝日新聞EduA 編集長 市川裕一