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教育費 結局いくらぐらい準備したらいいの?

2019.03.28

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小山 信康
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子育て世代のお金の悩みに、子育て世代のファイナンシャルプランナーがお答えするコラムです。

教育費は授業料だけじゃない 塾や習い事次第では……

教育資金は、住宅資金・老後資金と並ぶ人生の3大資金の一つでしょう。教育にかかる費用は、総額で1000万円とも2000万円とも言われていますが、実際のところはどんな進路を選ぶかによって、かなりの幅があります。

公立の学校で学び続ければ安く済むというイメージが一般的ですが、授業料は安く済んでも、道具代や練習場所の確保などに多大な費用がかかる習い事もあります。それを続けるのに年間数十万円、いや数百万円を要することだってあるでしょう。あるフィギュアスケート選手のご家庭が自宅を売却して練習場所の近くに引っ越したり、転職したりしてわが子を支えた、という話題もありました。家計に影響を与えるのは進学先だけではないことを如実に表す例です。

高校まで私立なら1770万円超。すべて公立の場合の3.28倍

そこでまずは、おおまかな教育費の総額を確認してみましょう。下のグラフは文部科学省による「平成28年度子供の学習費調査」の結果です。幼稚園から高等学校卒業までの15年間の学習費総額(給食費や学校外の活動に関わる費用も含む)を、すべて公立の場合(ケース1)、幼稚園のみ私立(ケース2)、高校のみ私立(ケース3)、幼稚園と高校が私立(ケース4)、小学校以外私立(ケース5)、すべて私立(ケース6)の6ケースについて概算したものです。やはり、私立の学校に通うと格段に教育費が高くなることが分かります。さらに、大学進学を考える家庭は加えて大学の学費の準備が必要になります。

高校卒業までの教育費総額
高校卒業までの教育費総額

塾や習い事も要注意 受験期は費用がはね上がる

学校以外の塾や習い事にかかる費用も無視できません。下の棒グラフは、「学年別にみた補助学習費とその他の学校外活動費の支出状況」(文科省「平成28年度子供の学習費調査」)を示したものです。濃いオレンジ色、濃い水色の「補助学習費」はおおむね塾や家庭教師などの学習費、薄いオレンジ色、薄い水色の「その他の学校外活動費」はピアノやスイミングなどの習い事にあたります。「補助学習費」は、小学5、6年、中学3年、高校3年といった受験期に金額が増える傾向が分かります。また、この調査は塾・予備校を利用しない家庭も含んだ平均値です。予備校や家庭教師にかける費用は年間で50万円前後、または年間100万円前後になる場合も少なくないようです。私立学校に通う家庭の補助学習費を含む「学校外活動費」は大きくなりがちなことにも留意すべきでしょう。

学習塾や予備校の授業料は千差万別です。相場としては、年間授業料が30万~100万円ほど、夏季講習や春季講習などが10万~20万円程度と考えられます。教材費など別途費用がかかるケースもあり、塾や予備校によっても仕組みが異なります。あらかじめ詳細をしっかりと確認し、利用を判断した方が良いと思われます。

補助学習費と学校外活動費
補助学習費と学校外活動費

教育費負担の最大のピークは、子どもの大学進学時にやってきます。

文部科学省は私立大学入学者の入学料や授業料の1人当たりの平均額を調べています。平成29年度の調査をみると、私立大学に入学した場合の初年度納付金の平均額は133万3418円。もっとも、学部による費用の差が大きいので、子どもの希望する進路に応じて教育資金の必要額はそのつど調整していく必要があります。

教育費最大のピークは大学進学 授業料以外の支出も想定しよう

私立大学在学中にかかる学費総額は、表の初年度納付金の「合計」に、残り3年分(医薬系学部は残り5年分)の授業料、施設設備費を足し合わせるとわかります。計算してみると、文科系学部で約400万円、理科系学部で約540万円、医歯系学部で約2300万円となります。学ぶ分野によって、授業料等だけでも負担はかなり異なることが分かります。

私立大学在学中にかかる学費総額は、表の初年度納付金の「合計」に、残り3年分(医薬系学部は残り5年分)の授業料、施設設備費を足し合わせるとわかります。計算してみると、文科系学部で約400万円、理科系学部で約540万円、医歯系学部で約2300万円となります。学ぶ分野によって、授業料等だけでも負担はかなり異なることが分かります。

前述のケース6(全て私立に通った場合)で高校を卒業した後、私立の理科系学部に通ったとすると、総額2300万円に及ぶことになります。

私立大学学費
文部科学省「平成29年度 私立大学入学者に係る初年度学生納付金平均額(定員1人当たり)の調査結果について」から

また、国立大学の入学金は282,000円、授業料は535,800円(平成30年度)が標準ですが、東京工業大学のように、すでに平成31年度以降の授業料値上げを発表した国立大学もあります。

授業料以外にも教科書購入やゼミ合宿、授業で行う実験などの費用がかかります。そういった支出も想定して準備することが必要です。

本日の結論

  • 高校まで私立だと1770万円超かかる。すべて公立に通った場合の3.28倍
  • 塾や習い事にかかる費用は千差万別 受験期は特に塾の費用がはね上がる
  • 教育費最大のピークは大学進学。授業料以外の支出も想定しよう

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