話題の「リビング学習」、成功のコツは!?

リビング学習は、学習後の「片付けタイム」もとろう!

2019.04.08

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船木 麻里
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親の目が届きやすくて便利な「リビング学習」。でも、散らかりやすくてストレスが多いのも事実。今回はそんな「リビング学習」の悩みにお答えします!

話を伺った人

小川 大介

「かしこい塾の使い方」主任相談員。中学受験専門個別指導教室「SS-1」創設者。

(おがわ・だいすけ)「かしこい塾の使い方」主任相談員。中学受験専門個別指導教室「SS-1」創設者。幼児教育から企業での人材育成研修まで幅広く活動している。『頭がいい子の家のリビングには必ず「辞書」「地図」「図鑑」がある』(すばる舎)など、著者多数。

「片付け」はきれいにするだけが目的ではない!

親子で片付け

前回紹介した「収れん型」学習にしろ「拡散型」学習にしろ、終わったら使っていたモノ(教材やノート、筆記具、図鑑や事典など)を片づけるのは大切なことです。小川さんは「片づけるとその場がきれいになって、単純に気持ちがいいということもありますが、それ以上に片づけることで子どもの思考の整理ができるから、学習効果の点でも大切なのです」と力を込めます。

学習が終わっても使ったモノを散らかしっぱなしにしていると、子どもの頭のなかも同じように散らかったまま、つまり思考がバラバラなままになっています。使ったモノをもとの場所に戻しながら、「今日はこれを覚えたんだな」「ここが理解できたな」と思い返すことで、自然と頭のなかが整理され、理解を確実にすることができるのです。

三つのポイントを意識

学習効果の高い片づけのポイントは三つ。

ひとつは、子どもが片づけをしているときに、親は「今日はどんなことをやったのか教えて」「なにかわかったことがあった?」などと聞いて、子どもが頭のなかで振り返りができるように促すことです。子どもが片づけの手を動かしながら「今日やったことは~」と話せればそれで十分。親は「へえ、いろんなことがわかったね」など、子どもの話を受け止めるだけでいいのです。「本当にわかってる?」と聞き返したり、さらに細かい内容を質問する必要はありません。子ども自身が、自分の学習を振り返って「腹落ちする感覚をもつ」ことが大切だからです。

子どもが一人ではなかなか片づけができなければ、慣れるまでは親といっしょに片づけてもいいでしょう。また、両親ともに働いているなどで、このような時間をもてないのであれば、親子日記(ノート)をつくって、子どもに「今日やったこと、わかったこと」を書いてもらい、親がコメントするというのお勧めです。「学習が終わって片づけてから、ここに書いてね」というルールにしておくのも方法です。

ランドセル収納

二つめは、「片づけタイムはしっかり確保する」ということです。小川さんは「4時半まで学習。そのあと5時までが片づけタイムというふうに、毎日のスケジュールに組み込んでおくといいでしょう。片づけタイム=まとめタイムです。“5分でパパッと片づける”というのではなく、30分くらいは確保して、味わうように片づけてほしい」とアドバイスします。前もって「お母さんは5時から夕飯の準備をしたいから、4時半からまとめタイムにするよ」などと話しておくといいでしょう。

子どものストレスにならない収納を心がけて

本の片付け

三つめは、「ざっくり収納にする」ということです。子どもにとって「片づけそのもの」はゴールではなく、その日に取り組んだ成果を親と共有する手段。片づけそのもののハードルはできるだけ低いほうが、長続きできて習慣にしやすいのです。細かく仕切って分類したり、きれいに並べたり、そろえたりする収納は、見た目がきれいなので、大人はついそれを「正解」と思ってしまいがちですが、「学習効果を考えた子どもの片づけ」では、むしろ子どもが片づけやすく感じる「おおざっぱな分類」の収納でいい、と割り切ったほうが親子ともにストレスがなく、効果的です。

例えば、学校の教科書や副教材、ノートなど、低学年のうちは種類も量も少ないので、ざっくりと「学校のモノはこの棚に入れる」でいい、ということです。教科別にきれいに並べたり、教科書とノートに分けるなど細かいルールを作ると、子どもはそれだけで「面倒くさい感」が先立って、片づけに対する意欲が落ちてしまいます。文房具も細かく分類するより「書くもの」「切るもの」…くらいの分類で十分ではないでしょうか。

塾に通うようになると、教材やプリント類が一気に増えます。カラーボックスのような棚を使うのなら「一教科ボックス1つ」と決めて、そこにファイルボックスなどを立てて教材もプリント類もすべて入れるくらいでいいでしょう。

もちろん、子ども自身が片づけや収納を創意工夫することに興味や意欲があるのなら、あえておおざっぱ収納をすすめる必要はありません。大切なのは、子どもが「片づけにストレスを感じない」こと。片づけの目的があくまでも「思考の整理」だからです。

現在発売中の『アエラキッズ春号』第一特集「リビング学習」では、子どもがストレスなく片づけられる「ざっくり収納」のコツと実例が多数紹介されています。こちらもぜひ参考にしてください。

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