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受験体験記(2) 夏休みが勝負! ひと月の計画を、1日ごとに落とし込む

2019.05.22

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山田 泉
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この春の大学入試や高校入試を終えたみなさんの体験談をシリーズで紹介しています。今回は、横浜市立横浜サイエンスフロンティア高校に入学したBさんです。受験勉強を通して「集中する楽しみを覚えた」といいます。それ以上に大事なものに気がつくきっかけにもなりました。

Bさんが本格的に受験勉強に取り組み始めたのは中3の夏休みごろからでした。「受験は『夏が勝負』と聞いており、のんびり過ごすのを見直した」。計画を立てるのはあまり得意ではありませんでしたが、勉強の進め方を考えるようになりました。

たとえば、取り組むべき内容をひと月ごとにリストアップし、それをもとに1日ごとの計画を練る。こうすることで「きょうは何の勉強をしようか」などと考える必要がなくなり、毎日の勉強に専念できました。

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あらかじめ模擬試験(模試)の日程も把握し、受ける生徒が最も多いといわれる12月の模試は自分自身も必ず受けるよう、計画にもり込みました。

定期試験と部活の大会の「両立」

「計画的に考える」という意識が高まったもう一つのきっかけが、8月下旬から参加した駅伝部の活動でした。大切な定期試験の時期と大会の日程が重なりましたが、「両立」をめざしました。駅伝の練習に力を入れる一方、学校から帰宅してからは勉強に打ち込み、めりはりをつけることでどちらも集中して取り組むことができたそうです。

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勉強は通信教育(添削)を軸にすえ、中3のころは授業に沿った内容と入試対策用の「二本立て」。問題をためこまないことを心がけ、わからないところは添削の先生に質問しました。通信教育のカリキュラムを予定通りに終えることができ、自信に結びついたといいます。

日々の生活で掲げていた目標は「何があっても午後10時には寝る」。たまには、この時刻を過ぎましたが、夜更かしはしませんでした。規則正しく過ごすことは健康管理にも役立ちました。

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論理スキル伸ばせる志望校を選ぶ

Bさんが興味をもっているのは、心理学や哲学などの人間科学系の研究です。その思いは志望校選びにもあらわれ、「将来、この分野に進むには論理的な考え方やわかりやすく伝える技術を身につけることが大事」と考えました。そうしたスキルの向上に結びつくカリキュラムがあるのが、実際に進学した横浜サイエンスフロンティア高校。自らテーマを決め、研究に取り組むこともできることから「自分が何を明らかにしたいのか、どのようにして相手に理解しやすく伝えるかなどを学べ、どんな仕事につく場合にもプラスになる」と考えて、第1志望校にしました。

Bさんは受験勉強での収穫を「集中して取り組む楽しさを知ったこと」と考えます。気分転換に友達と通話アプリなどで会話することも楽しみでしたが「勉強に集中することは別の楽しさがあり、達成感を味わうこともできた」といいます。

家族や先生の支えを力に前進

いまでこそ、こうふり返りますが、本番が近づいた冬休み明けは長時間の勉強に集中できない状態におちいりました。受験のために問題を解く自分にあきれたり、勉強を楽しいと思えない自分にいらいらしたり、集中できなくなった自分を情けなく思ったり……。そんなとき、家族がバラエティー番組のビデオを見せてくれました。声を上げて涙が出るほど笑うと、前へ進む気力がわきました。

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入試当日、試験開始を知らせるチャイムを待つ間、Bさんの心を落ち着かせたのは、自身を小さなころからかわいがってくれた知人からの言葉でした。「これまでがんばってきたから、きっと大丈夫」。受験の直前におくられたもので「ふだんは無責任に聞こえそうな言葉が『自分はいける』と勇気づけてくれる言葉にかわった」。

 受験は自分ががんばるもの。でも、頼れる先生や協力してくれる家族がいる。ひとりで立ち向かうのではなく、まわりからも力をもらえる――。Bさんはいま、こう感じています。

※朝日中高生新聞2019年4月14日付

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