私立中入試 情報を集めるポイントは?

2019.05.15

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EduA編集部
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「2020教育改革」の影響もあり、学校ごとに建学の精神を掲げ、特色のある教育に力を入れる私立中の人気も高まっています。今年2月1日の中学入試の受験生(東京・神奈川)は昨年に比べて増加しました。お子さんの中学受験情報を集めるにはどんなポイントがあるのでしょうか? 私立中の入試はいまどうなっているのでしょうか。東京私立中学高等学校協会の近藤彰郎会長(八雲学園中学校・高等学校校長)にお話を聞きました。

話を伺った人

近藤 彰郎

東京私立中学高等学校協会会長

(こんどう・あきお) 1947年生まれ。慶応義塾大学法学部法律学科卒業。八雲学園高等学校教諭を経て、同学園中学校・高等学校校長。2004年から現職。全日本空手道連盟常任理事。

私立中の「人間力」教育に評価

全体的にいうと、緩やかでありますが、私立中学校の受験者数は増えています。要因としては、首都圏で小学6年生が増えていることや、補助金制度が充実してきたことがあります。また、「2020改革」で大学入試制度が変わることへの不安感から、大学付属校の人気も高まっています。

八雲グラフ

算数や英語の1科目入試を実施する中学校が増えてきていることも、受験しやすくなっている一因でしょう。4教科バランス良くできるのも必要ですが、1科目だけが得意だという子もいます。こういう子どもたちが伸びないかというと、そんなことは絶対にない。何か一つ好きな教科がある子は、他の教科も含めてその後も伸びます。意欲と努力が大事なのです。

しかし、何よりも大きく影響しているのは建学の精神です。単に学力や偏差値で子どもを見るのではなく、教育理念や哲学を確立したうえで人間性を高める教育を重視する私立の良さが最近、評価されています。「やっぱり私立は違うよね」と選んでくれる人が増えていると思います。

例えば、八雲学園では1938年創立当初から英語教育を根幹としたグローバル教育を行っています。米国西海岸のサンタバーバラに研修センターをつくり、99年から中学3年全員を対象にした短期研修を実施しています。

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毎年来校する米国のイェール大学生と交流する八雲学園の生徒たち

入試では、3年前から1教科目入試(英語・算数・国語のうち1科目と自己表現文)を実施しています。英検準1級を持った子も入ってきますので、英語力を伸ばすためネイティブスピーカーの先生がついています。卒業生たちの進学先は様々ですが、就職で素晴らしい結果を出してくれています。「楽天」をはじめ英語が公用語の企業や、女子大生に人気のキャビンアテンダント(CA)などに何人も就職しています。

我が子に合った学校を見極めることが大事

勉強もそこそこできなくてはなりませんが、社会や企業においては人間性が評価されます。いろいろな私立中がいろいろなアイデアを持って、人間力を高める教育を行っています。多様な学校の中から、自分のお子さんに合ったところを見極めることが大事です。お子さんがどういうタイプなのか、例えば運動が好きなのか芸術系が好きなのか、そうしたお子さんの能力が発揮できる場面があるかは、学校によって異なります。

5月19日には、東京都内の私立中学校175校が参加して、受験を考えている小学生や保護者の個別相談にお答えする「合同相談会」が東京国際フォーラムで開かれます。各校がブースを出しますので、興味があるところに立ち寄っていろいろと質問してみてください。その後、学校に直接行ってみるのもいいでしょう。

「偏差値が高い」とか「他人がいい学校と言うから」といった視点ではなく、自分や子どもに本当に合った教育環境はどんなところなのか、考えるきっかけにしていただければと思います。奨学金や補助金についての説明もしています。

昨年は約2万7千人が来場されました。ご家族で来られる方も多いです。ぜひ、お子さんにも来ていただいて、雰囲気だけでも感じて欲しいです。こんなにたくさんの私立中があって、みんなが受験するんだということを肌で感じてもらえればと思っています。     

*東京私立中学 合同相談会リンク

http://www.tokyoshigaku.com/news/63/

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