家族のとなりに新聞を

子供が何を学べばよいのか 理解していますか?

2019.05.29

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関口 修司
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  • 学習指導要領が改訂されれば、教科書が変わり、授業も入試も変わる
  • 知識を増やすより、「何ができるようになるか」「どのように学ぶか」
  • すべての教科にかかわる総則に初めて「新聞活用」の言葉、どの校種の学習活動にも

知識を増やすより「何ができるようになるか」

学習指導要領が変われば、教科書も入試も変わる

子供がこれから何を学べばよいのかを、まずは理解しておく必要があります。

日本のすべての国公立・私立学校で教えるべき目標や内容の基準を定めたものが学習指導要領です。指導要領に基づいて教育課程が編成され、各学年の指導計画が作成されます。入学試験の問題もこれを基準に作成されています。つまり、指導要領が改訂されれば、教科書が変わり、授業も入試も変わるのです。

社会の変化見据え、近未来に必要な学力とは

20204月から全面実施となる小学校の新指導要領は、20173月に告示され、すでに現在、一部が実施されています。グローバル化や急速な情報化、技術革新など、社会の変化を見据えて、子供たちが社会人として活躍する近未来で、どのような学力が必要かを考えて作成されるのです。そこに「新聞」という言葉が今まで以上に多く表記されたのです。それは、「新聞活用」による教育効果を評価しているからだと考えられます。

まずは、今回の改訂のポイントから説明します。

ポイントを三つあげるとすれば、(1)資質・能力の育成、(2)社会に開かれた教育課程、(3)主体的・対話的で深い学び、を選びます。「資質・能力の育成」の重視は、「何を学ぶか」から「何ができるようになるか」への軸足の変更です。つまり、知識を増やすことより、学ぶために必要な資質・能力の育成が大事だということです。

「社会に開かれた教育課程」の重視は、学校での学習を学校だけで完結せず、日常生活や地域社会とつなげて学ぶ必要性の表れです。つまり、現代社会の課題解決という大きな目的を意識して学習しなさいということです。

「主体的・対話的で深い学び」の重視は、知識の理解の質を高め、資質・能力を育む授業や学習のすすめです。子供が自ら課題を解決しようと取り組みながら、話し合いや発表などを通して、多面的・多角的に思考する学習を目指します。つまり、「頭の中まで活性(アクティブ)化する学習(授業)」に方向転換するということです。

もちろんほかにも、キーワードはいくつもありますが、それはまたの機会に。

総則に初めて「新聞活用」の言葉、どの校種にも

それでは、具体的に小学校の新指導要領に「新聞」はどのように表記されているのでしょう。

まず、「総則」に初めて「新聞」が入ったことが注目されます。総則は教育課程全般、すべての教科・領域にわたる配慮事項や授業時数の取り扱いなどを定めたものです。そこに「各種の統計資料や新聞、視聴覚教材や教育機器などの教材・教具の適切な活用を図ること」と、新たに「新聞活用」が加わりました。教材例としての表記ではありますが、今まで入っていなかった語が入ることにはそれなりの意図を感じます。

関口コラム

次に国語です。56学年に「学校図書館などを利用し、複数の本や新聞などを活用して」と加わり、「複数の」という言葉が使われています。つまり、複数紙の読み比べの学習を想定した表記と言えます。さらに社会です。5学年に「放送、新聞などの産業」について学習することが引き続き、明記されています。そこでは「映像や新聞などの各種資料で調べ」と、資料としての新聞の有効性も表記されています。

ほかにも新聞に関わる表現は複数あります。指導要領の内容について、学習活動例をあげて説明する国語の解説書には「新聞づくり」や「新聞の文章の読み取り」など、さらに多くの具体的な学習内容や方法が登場します。これは、中学校や高校の指導要領、解説書でも同じです。どの校種の学びにも新聞は使われています。学習の成果を問う入試問題に新聞がよく登場するのもうなずけます。

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