子育て世代のお金ナビ

NISA以外で、教育資金づくりに最適な投資商品はある?

2019.07.17

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小山 信康
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子育て世代のお金の悩みに、子育て世代のファイナンシャルプランナーがお答えするコラムです。

Q. FXなど、NISA以外の投資商品にも興味があります

《相談例》
NISAやつみたてNISAのことを知って、投資全般に興味が出てきました。NISA以外にも教育資金をふやすために利用できる運用方法はありませんか?

《相談者はこんな人》
埼玉県在住、女性33歳、会社員(短時間勤務)。家族は会社員40歳の夫、保育園年長の長男。
収入=年収500万円(夫)+年収350万円(妻)
支出=細かくは分からない
貯蓄/運用=教育資金として月2万円を貯蓄

A. FXや仮想通貨はギャンブル 教育資金づくりには絶対NG

教育資金を投資でふやしたい場合の商品選択のポイントを教えてください。

その前に投資の基本を少しご説明します。代表的な投資商品には、①株式②投資信託③債券があります。一般的には①から③の順にリスクが低くなり、リターンも低くなる傾向があります。また、国内よりも海外の資産で運用する商品が、上場よりは非上場の商品が、リスクもリターンも高くなります。

NISA(少額投資非課税制度)で購入できる金融商品は限られていますよね。

NISAでは債券の購入はできませんが、①の株式なら国内・海外の上場株式、②の投資信託ならば株式投資信託や上場投資信託(ETF)、不動産投資信託(REIT)などのさまざまな金融商品を購入できます。また、つみたてNISAでは、②の投資信託(ETFを含む)のみが購入できます。
大まかに言えば、株式やREITが多く組み入れられた商品ほどハイリスク・ハイリターンになり、これらが少ないとリスクもリターンも低くなると考えられます。加えて、一部の商品を除き、外国の資産は為替相場の影響を直接うけるので、さらにハイリスク・ハイリターンになりやすいといえます。
高いリターンを狙うとリスクも高まりますが、高リスクを嫌って国内資産ばかりで投資をすると、高い経済成長は期待しづらく、かえって効率の悪い投資となりかねません。世界的な経済成長を見込んで国際的な分散投資も検討してみましょう。為替リスクに留意しつつ、アメリカをはじめとする先進国の資産を組み入れてみてはどうでしょうか。投資の初期段階、例えば子どもが小学校低学年くらいまでであれば、ロシアやブラジルのような新興国の資産を一部組み入れることも考えられます。

投資した商品を売却するタイミングは?

値段が上がった時、あるいは下がる前に売りたいものですが、そのタイミングを予測するのは金融の専門家でも困難です。社会情勢が刻々と変化する中で過去の常識が通用しないことは多々あります。
基本的には、子どもが小学校を卒業した時、中学校を卒業した時、といったようにあらかじめ売却するタイミングを決めておきましょう。「〇〇円まで上がったら売ろう」というように価格を決めておくのも有効です。
ただし、相場が急変している時には柔軟に対応することも必要です。危険なのは、大学進学が迫っているのに「とりあえずもうかっているから放っておこう」というケースです。

iDeCo(個人型確定拠出年金)という制度があるそうですね。これを教育資金の積み立てに利用することはできないでしょうか?

掛け金が全額所得控除になるという点で、iDeCoはNISAよりも税制上さらに有利です。しかし、iDeCoだと積み立てた本人が60歳以降にならないと引き出せません。
相談者は33歳、パートナーは40歳ですから、いま保育園児の長男の大学進学に間に合いません。ですから、iDeCoでためた資産を直接教育資金に充てることはできません。 ちょっと複雑になりますが、長男の進学時には日本学生支援機構の奨学金を利用し、相談者(と夫)が60歳になったらiDeCoの資産を奨学金の返還に充てる方法も考えられます。利息負担が発生する第二種奨学金を利用した場合に、奨学金の利息以上の所得控除効果が見込めるなら有効でしょう。
またはこの先2年後かそれ以後に下のお子さまが生まれたら、その子の進学資金に充てる方法はあり得ます。

FX(外国為替証拠金取引)や仮想通貨(暗号資産)にも興味があります。

FXや仮想通貨は、売却タイミングを的中させることによってもうける投機です。投資というより、いわゆるギャンブルの一種と考えてもよいでしょう。教育資金をギャンブルでふやすという考えは危険です。教育資金以外の趣味などの資金を充てるようにしましょう。

 まとめ

    一般的に投資で大もうけするというのは、プロでも至難の業です。コツコツと着実に積み立て、着実に資産を成長させる意識が大切です。投資商品を選ぶ際には、過去の実績を確認することが欠かせませんが、その資産が将来、過去と同様に成長することは確約されていません。売却時あるいは子どもの進学時を見据え、数年後あるいは数十年後に成長すると見込まれる資産を中心に、しっかりと分散投資を行っていきましょう。 その一環として、NISAやiDeCoといった税制上有利な仕組みも活用するという意識が必要です。

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