受験生、2学期からの過ごし方
清水章弘さんから高校受験生へ 出題傾向を分析して「合格力」に
2019.08.28

2学期になると、入試までのカウントダウンが始まります。学校行事の傍ら、塾に模試に過去問対策……。限られた時間をどう使えばよいのでしょうか。学習アドバイザー・清水章弘さんに聞きました。
始まる前は「長い」と思っていた夏休みも、終わってみるとあっという間。みなさん、思い通りに過ごせましたか。「だめだった……」という声が聞こえてきそうですね。私の経験上、「最高の夏を過ごせた!」と自信を持って言える人は1割程度。多くの人は、何かしら失敗しています。思い通りにいかない状況を変える力こそ合格力、今すぐ自分を変えて2学期に挽回しましょう!
とはいえ2学期は、危険な時期。他の学期と比べて行事が多く、落ち着かないムードが漂っているからです。周りの雰囲気に流されないためにやってもらいたいのは、ルーティンを作ること。ルーティンとは、決められた一連の行動のことです。今回はすぐに成績の上がる方法をご紹介しましょう。それは、「復習サンドイッチ」です。授業が始まる1分前に、教科書やノートの前回やったところを開いて、復習しながら待つ。そして授業後は、授業内容を1分間復習してから席を立つ。これだけです。自然と復習のサイクルが出来上がるので、授業の内容が頭に残りやすくなります。このように自分のペースを確立することから始めてみてください。
そして特に公立を受験する人は、定期テスト対策が重要です。成績の上げ方はシンプル。一つ目は「間違い分析」。つまり、自分がどのようなミスをしているか分析すること。二つ目は「傾向分析」。つまり、テストの問題がどのような傾向で出題されているかを分析することです。「間違い分析」をしている人はいますが、「傾向分析」は意外とできていない人が多いんです。
用意するものは三つ。前回のテストの問題と範囲表、教材です(なくした人は友達に借りてください!)。やることはシンプル。全ての問題が、どこから出題されているのか、範囲表と教材をもとに調べてみるのです。教科書・ノート・プリントのそれぞれから何%ずつ出題されているのかがわかるはずです。「意外とプリントが多いな!」「この問題って、教科書の数字を変えただけじゃん!」という発見があるはず。
出題傾向を分析し終わったら、次は計画作成。各教科の目標点数を設定し、出題傾向を参考に計画を立てましょう。例えば、数学はプリントからの出題が多かったので、プリントの解き直しを優先する、というイメージです。この分析と計画作成力は、受験直前期に力を発揮します。

直前期には、過去問を使った志望校対策をします。記述式が多いのか、選択式が多いのか、難易度はどうか、傾向を分析して計画に反映させるのが王道です。学校や塾の先生も、志望校別の傾向を教えてくれるかもしれませんが、結局、自分の分析が一番頭に残ります。定期テストを通して出題傾向を分析できる力をつけてください。
繰り返しますが、定期テスト対策は入試対策に直結します。焦りが出てくるこの時期こそ、目の前の定期テストに全力で向かい、後悔のない2学期を過ごしましょう!
