子育て世代のお金ナビ

おこづかい、いくらが相場 電子マネーうまく使ってお金教育

2019.10.24

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坂本 綾子
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子育て世代のお金の悩みに、子育て世代のファイナンシャルプランナーがお答えするコラムです。

Q. 中1男子のこづかい、月2000円で足りないなんて!?

《相談例》
中学1年生の長男にお金の使い方をどう教えたらよいか悩んでいます。小学生の間は決まった額のこづかいは渡さず、文具など必要なものはそのつど親が買い、高額なおもちゃは誕生日プレゼントやお年玉で、というルールでした。中学生になり、月2000円のこづかいを渡しているのですが、無計画に漫画やお菓子を買い、「みんなより金額が低い」と文句を言って交通系ICカードのチャージを口実に追加を要求します。姉たちが中学生だったころも同額を渡していましたが、足りないと言ってきたことはありません。中学生のこづかいは月いくらが適正ですか? 計画的にお金を使えるようにするには、これからどう働きかけたらいいでしょう。中学生からのお金教育、遅すぎるでしょうか。

《相談者はこんな人》
神奈川県在住、女性会社員45歳。家族は会社員48歳の夫、私立大学4年の長女、私立大学1年の次女、公立中学1年の長男。戸建て。自家用車保有。
収入=年収700万円(夫)+年収600万円(妻)
支出=年450万円くらい?(大学生2人の学費は学資保険や定期積み立てを充てているため除外)

A. こづかい帳で用途をチェック 利用履歴を印字できる電子マネーも有効

ご家庭でお金や仕事の話をすることはありますか?

共働きで忙しく、長女と次女が年の離れた長男の面倒を幼いころからよくみてくれたせいか、長男からお金が欲しいと言ってきたことはありませんでした。

おっとり育った末っ子が中学生になって、お金を使う楽しさに目覚めた?

はい、友達と出かけることが増え、その際にあれこれ買っているようです。

おこづかいを渡す場合は、何に使うのかを事前に話し合っておいた方がいいですね。
わが家では、長男が小学4年生のとき、土曜日に友達と遊ぶときはお金を持っていきたいと言いだしました。聞いてみると、公園で遊んだ後、近くの自動販売機でみんなが飲み物を買って飲むのに、自分だけ飲めないのは惨めだし、体を動かして遊んだ後はのどが渇くからという理由でした。家から水筒を持たせる手もありましたが、友達と一緒に買うのが楽しみのようでしたのでジュース1本分のお金を渡すことにし、130円だったかを財布に入れてうれしそうに出かけていました。これが長男にとってのおこづかいの始まりでした。

そこまではっきりした意思はなく使っているようです。月2000円で足りないのは、使いすぎでしょうか。

おこづかいの適切な金額は、どんなことに使うかによっても違ってきます。必要なものは親が買い、おこづかいは好きに使えるとすると……、小中学生の場合、おやつ、飲み物、ゲーム、友達が使っていて自分も欲しくなった文房具などでしょうか。
すでに月2000円を渡しているとのことですから、どう使っているかおこづかい帳をつけさせてみてください。電子マネーを2000円分チャージして持たせる方法もあります。子供の性格によってはおこづかい帳をつけさせるのも一苦労ですが、電子マネーは例えば交通系ICカードなら券売機で履歴を印字することができます。

キャッシュレス決済は子供にはよくないのかと思っていました。

キャッシュレス決済の比率を上げようという国の政策もあります。これからの生活では、財布の中の現金が減っていくのを目で見て買い物に歯止めをかけるだけでなく、利用履歴や残高の数字を見て理性でコントロールできることが必要です。またせっかくの便利な仕組みを上手に活用したいものです。
1カ月の記録をもとに、本当に欲しいもの、必要なものを買っているのか振り返ってみましょう。子どもの意見も聞き、行動範囲も考えて、おこづかいで子ども自身が買うものと、おこづかいの額を決めましょう。

なんだか家計管理に似ていますね。

買い物には必要なもの(=ニーズ)と欲しいもの(=ウォンツ)があり、まずは必要なものをきちんと手当てしたうえで、欲しいものを買う。ただし、暑い季節に飲み物を買うことはニーズといえますし、欲しいものを一切買えないのはつらいですよね。おこづかいを使う中で、その線引きや優先順位を考える経験をさせたいですね。

長女と次女は、長男ほどにはお金に固執しなかったんです。

子どもの性格によっても違ってきます。わが家でも次男は小学生のときからとても物欲が強くて、欲しいものがたくさんありました。そこで報酬制にしていました。洗濯物をたたむ、お風呂にお湯を張る、布団を敷くなどの「仕事」と、1回あたり30円などの金額を決めたところ、「5回布団を敷けば○○が買える」と自分で計算して、張り切って取り組んでいました。今も次男はお金にシビアで、私の無駄遣いを指摘してきたりします。

報酬制という方法もあるのですね。

お金の教育の基本は、大富豪でもない限り、大人になったら自分の能力を生かして働き、その報酬で自分の生活を成り立たせることを理解することから始まると私は考えています。ご夫婦が頑張って働いているから、家族5人の生活ができるし、必要なものに加えて、欲しいものも買える、ただし使えるお金には上限がある、そのあたりを実感できれば十分、成功ではないでしょうか? 家の中でざっくばらんに仕事やお金の話をしてみてください。

親の方もきちんと家計管理をしているわけではなく、あまり強くは言えないけど、何かお金の教育をしなければと肩に力が入っていました。もっと気軽でいいんですね。ほっとしました。

小学生グラフ改
小学生のおこづかい額
中学生のこづかい額
中学生こづかい
お金ナビ金銭教育ー高校生のこづかい.jpg
高校生こづかい

資料:金融広報中央委員会「子どものくらしとお金に関する調査」(2015年度)
(注:最頻値は最も多く回答された値。中央値は回答金額を上位から下位に並べたとき、真ん中に位置する値)

 まとめ

毎月決まった金額のおこづかいを渡す場合は、買うものの範囲を決めておくことがポイントです。やりくりしながら、子ども本人が「買ってよかった」「無駄遣いだった」などと実感することが大事です。子どもからおこづかいの増額などを要求されたら、親はまず聞き役に徹して子どもの状況を把握します。気軽にお金の話ができる親子関係を築くことが金銭教育のベースになります。

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