鉄ちゃんの育て方

中学入試本番 受験生のビビリを解消! 電車好きに効く「合格切符」

2020.01.06

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葉山 梢
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いよいよ受験シーズン。やるべきことをやったら、後は当日全力を出し切れるよう祈るしかありません。自らを「鉄道マニア」という塾長に、電車好きの子はもちろん、そうでない子にもおすすめのお守り「合格切符」について聞きました。

話を伺った人

亀山卓郎さん

進学個別桜学舎 塾長

(かめやま・たくろう)大手塾・個人塾などで教務経験を積んだ後、2007年に東京都台東区で「進学個別桜学舎」をスタート。首都圏模試の偏差値で60を切る学校への指導を専門に「親子で疲弊しないノビノビ中学受験」を提唱している。東京私塾協同組合(TJK)理事、第一薬科大学付属高校上野桜木学習センター長。特に「キハ」の車両が好きな鉄道マニア。著書に「ゆる中学受験 ハッピーな合格を親子で目指す」(現代書林)。

「入 第一志望校」で縁起良く

 私の塾では毎年、中学・高校・大学の受験生たちにお守りとして「合格切符」を配っています。「硬券」といわれる昔の切符に似せて作ったオリジナルの「入場券」で、駅名は「第一志望校」、切符の右側に記される略号は「入 第一志望校」となっています。

 受験日の日付をスタンプで押し、前日に改札パンチでパチンと切って渡します。今の子にはぴんと来ないようですが、切符を切るのは、その切符を使い始める合図です。私が「はい、行ってらっしゃい」と言いながら切るのは、子どもたちを入試に送り出すという意味もあるのです。滑り止めの学校でも第一志望と思って全力で受けてほしいので、毎回この切符を渡しています。一緒に渡すお守り袋は、裏に講師からの直筆メッセージが書いてあります。

 ヒントになったのは、JR徳島線の学(がく)駅の合格祈願切符。学駅の入場券は略号が「入学」と読むことができ、5枚そろえると「5入学(ごにゅうがく)」となることから、5枚セットで受験のお守りとして売り出されています。実は私も高校生のとき、通販で買ったことがあります。

 最初は自分のパソコンで作っていましたが、8年ほど前からは印刷業者にお願いし、硬券と同じ厚紙で本物そっくりに作っています。最近は他の塾からも「分けてほしい」と言われるほどの人気です。

合格切符2
受験の前日、亀山塾長自ら私物の改札パンチで切符を切る

受験当日はよりどころが必要

 なぜこんなものを作るかというと、受験当日の「ビビリ」を解消するためです。いくら「緊張するな」と言ったところで、子どもたちは緊張してしまうものです。ちょっとしたことで舞い上がってしまい、普段の実力を出せず、前哨戦で落ちてしまう子もいます。

 独特の緊張感の中で落ち着いて受験するには、何らかのよりどころが必要です。合格切符のようなアイテムが一つあることで、この2~3年頑張ってきた塾での日々を思い出し、「一人じゃない」と思えます。「塾長がくだらないオヤジギャグを言っていたなぁ」とクスッとでも笑えたら、その入試はうまくいくでしょう。

 この合格切符、電車好きの子はもちろん、そうでない子にも相当なインパクトがあるようです。受験が終わっても大事にしてくれている子が多く、現在、うちの塾で講師をしているOBからボロボロの合格切符を見せられたときはびっくりしました。

 合格切符はご家庭のパソコンで作ることも可能です。家族や先生、友達にメッセージをもらえば、さらに心強いお守りになるのではないでしょうか。

さしかえ)合格切符3
講師の酒井健さん(25歳)が大切にしている合格切符(下)は大学受験のときにもらったものだ
クラスに必ずいる鉄道ファン、通称「鉄ちゃん」。不定期連載「鉄ちゃんの育て方」では、鉄道をこよなく愛する子どもを育てる保護者の方々に向け、子どもの鉄道愛を単なる趣味に終わらせず、学習や人間的成長に生かしていくためのすべを考えます。

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