エデュアお悩み相談室

中学受験に失敗、傷ついた息子 ご家族だけでなくみんなで支えて

2020.04.15

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清水 章弘
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  • 「中学受験がしたい!」と自分から勉強を続けている子なんて一握り。これは対話のチャンス。
  • 子ども達に必要なものは「居場所」と「逃げ場所」。ご家族だけではなく、クラスメート、部活の先輩・後輩、学校や塾の先生など、みんなで補完していい。
  • ゲーム友達が「逃げ場所」となっているなら、ゲームを取り上げるのは得策ではない。ゲームとの付き合い方も含め、今後の学習の進め方を学校や塾の先生に相談して。

《質問者》
昨年、息子は中学受験して不合格。進学した地元の公立中学では成績が伸び悩んでいます。ゲームの時間が多いので注意すると、「受験なんてしたくなかった。何にもならなかった」と言われ、傷ついたままだったと知りました。親としてどう向き合えばよいのか。これから先の高校受験に気持ちが向くかどうか心配です。(埼玉県 中学生男子の母)

今回の回答者は、教育アドバイザーの清水章弘さん

《回答》 必要なのは「居場所」と「逃げ場所」

まず、中学受験ほんとうにお疲れさまでした。お母さまの多大なるサポートがあってこその受験です。結果は残念でしたが、頭が下がる思いです。

そして、同じくらいの敬意を、僕はご子息にも持ってしまいます。僕も中学受験では第1志望に落ちました。ただ、第2志望にひっかかりました。複雑な気持ちを抱えながら地元の中学に進学すること、これは想像以上につらいはず。感情をのみ込みながら乗り越える数カ月だったことでしょう。そこで噴出したのが「受験なんてしたくなかった」、つまり「中学受験は親に決められた」という一言なのかもしれません。

ただ、「中学受験がしたい!」と自分から勉強を続けている子なんて一握り。ここは過敏に反応しなくていいですし、「何にもならなかった」も言葉通りに受け取る必要はないでしょう。おそらく「いまの成績に対する不安や後ろめたさ」を表しているようにも思えます。むしろ、これは対話のチャンスです。

清水・お悩み

そもそも、子ども達に必要なものは「居場所」と「逃げ場所」です。前者は自分がいつも安心できるコミュニティー。後者は、そこで何かがあった際に「たすけて」と言えたり、日常を忘れられたりするコミュニティー。この二つが必要です。ご両親で担おうとするのは尊いことですが、ご家族だけではなく、クラスメート、部活の先輩・後輩、学校や塾の先生など、みんなで補完していいのです。ひょっとしたら、ゲーム友達が「逃げ場所」となっているのかもしれませんね。その場合、ゲームを取り上げるのは得策ではないように思えます。ゲームそのものに罪はありません。付き合い方に気をつけ、目の疲れや生活リズムの乱れに注意してもらいたいです。

ゲームとの付き合い方も含め、今後の学習の進め方を、学校や塾の先生に相談してみてはいかがでしょうか。まず、お母さまの願いを伝え、お子さまと話してもらう機会を作ってほしいとお願いしてみてください。繰り返しになりますが、背負いすぎる必要はありません。お子さまにとって、よい「居場所」と「逃げ場所」が見つかることを心から願っています。

お悩み募集

※教育や育児、受験のお悩みに、教育アドバイザーの清水章弘さんや「佐藤ママ」こと佐藤亮子さんら、子どもの学びや成長に詳しい専門家が交代でお答えします。みなさんのお悩みを募集しています。子どもの年齢や学年、お住まいの都道府県名のほか、相談内容をできるだけ具体的に書き、メールでエデュア編集部にお送りください。掲載は匿名です。すべての相談に応じることはできません。ご了承ください。
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