どうする? 長期休校

親の関わり方は?オススメの家庭学習法は?中学受験のプロ・小川大介さんに聞く

2020.02.28

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葉山 梢
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新型コロナウイルスの感染拡大を防ぐための学校の休校を受け、これから約1カ月間、自宅でどのように勉強させればいいのか戸惑っている保護者も多いのではないでしょうか。中学受験や子育てに関する著作の多い教育専門家・小川大介さんに小学生の家庭学習やスケジュールの立て方のコツを聞きました。

話を伺った人

小川大介さん

おがわ・だいすけ/学生時代から予備校、進学塾で指導し、中学受験専門の個別指導塾SS―1を設立。現在は中学受験の情報サイト「かしこい塾の使い方」主任相談員として、受験情報などを発信。長男は灘、開成、筑波大付属駒場中に合格。「5歳から始める最高の中学受験」(青春出版社)など著書多数。

――小学校低学年はまだ家庭学習に慣れていないケースも多いと思われます。一日に何時間くらい、どのような教材をやるのが良いでしょうか。

「勉強」と意識して取り組むのは、お子さんの体力などに応じて、1時間〜2時間を目安にしてください。1回30分を3~4回という形でも良いですし、1時間を2回でも良いでしょう。

日々の学習習慣を途切れさせないために、計算練習と、漢字や言葉の学習をしましょう。日頃使っているドリルがあればそれを、なければ学年に見合った市販のものを使って下さい。

読書にも良い機会です。教科書を読んでもいいし、大手塾が発売している低学年用のテキストを使うのも便利です。算数系が好きなお子さんなら、パズル本に取り組んだり、問題集をやってみたりするのも良いでしょう。手前味噌になりますが、私も制作に関わった「中学受験スタートダッシュ 算数」「同 国語」は内容が充実しているので、毎日少しずつ取り組むと学習効果が高まります。

せっかくの休みなのですから、図鑑を広げて調べ学習をしたり、地図を見ながら白地図を完成させる遊びをしたりするのも良いですね。

YouTubeには無料で授業動画を公開している先生がたくさんいるので、見せてあげるのも良い方法です。ただ、小学生が自制心を持ってYouTubeを見ることは難しいので、見始め、見終わりに親が関わって管理してあげることが望ましいです。

――小学校高学年で、中学受験を目指している場合はどうでしょうか。

いままでの学習ペースを崩さないことを第一にしましょう。これまでやってきた勉強をまずは実行します。その上で、時間に余裕がありますから、これまでの学習単元で苦手にしていたところ、記憶があやふやになってきている部分の復習をしましょう。

気をつけたいのは、「時間ができたから」と欲を出して新しい教材を追加で買い与えること。あれもこれもと増やしてしまうと、かえって学習効果は落ちます。やりすぎに注意ということですね。

中学受験を考えていない場合は低学年へのアドバイスと基本的に同じです。余力があるなら、お子さんの興味のある分野や科目の学習を増やしてもいいでしょう。

言葉を学ぶこと、算数の問題をじっくり考えること、理科や社会の内容を興味を持って知ることは、いくらやっても困るものではありません。

この機会に新聞に目を通して、いま社会で起きていることの意味や影響を親子で話し合うのもおすすめです。

――保護者はどう関わればいいのでしょうか。

専業主婦など保護者が在宅している場合、子どもとの時間が長くなりすぎてストレスが増えやすいことに注意です。一日中つきっきりになっては、親にとっても子にとってもよくないですから、話し合って先に一日の過ごし方を決めておきましょう。子どもに委ねる時間帯と、親が関わる時間帯を決めておけば余計な口出しを防げます。

「欲張ってやらせすぎる」ことにも気をつけてください。時間があるからと5時間も6時間も勉強させようとするのは感心できません。子どもには適切な集中の持続時間と量があります。

保護者が働いていて家にいない場合は、「朝ごはんミーティング」と「予定の声かけ」「途中で褒める仕組み」をおすすめします。

まず朝ごはんの時間帯に、お子さんに「今日の過ごし方の予定」を聞きます。そして本人が忘れて困らないように簡単にメモをしてあげます。つぎに、予定の30分前ぐらいにリマインドを手伝う感覚で、「~する予定だっけ?」と声かけをします。そして、2時間かかる予定なら、1時間ほど経った時点で「調子はどう?」と途中の進み具合を聞いて、進んだ部分について褒めてあげるのです。

詳しくは私の著作「頭のいい子の親がやっている『見守る』子育て」「5歳から始める最高の中学受験」を参考にしてください。

仕事場からもお子さんと連絡がとれるように、家の電話、LINE、子ども携帯、SMSなど、通信手段を決めておきましょう。親は「予定の声かけ」のタイミングを自分のカレンダーに入れ、ポップアップ通知などを利用して、忘れずに連絡します。こうした工夫で、在宅するのとほぼ同じ成果をあげられます。この機会に褒め上手になる練習を積みましょう。

――一日のスケジュールを立てる上で、勉強するのにおすすめの時間帯はありますか。

勉強をどの時間帯にやるかはお子さんが一日のどの時間帯に元気なのか、タイプによって変わってきます。ただ基本的には先に勉強してから、遊ぶという順番がいいでしょう。勉強→遊び→勉強→遊び、と組み立てるのでもいいですね。

――自由時間にはどんな遊びがおすすめですか。

なんでもいいのですが、ゲームやYouTubeなどはだらだらとキリがなく続きがちなので、親が管理できる環境でのみ認める方が良いと思います。

ご家庭の考え方によりますが、家の中にずっとこもるのはあまり良くないので、外遊びも取り入れたいですね。

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