どうする? 長期休校

休校期間にオススメの家庭学習法は? カリスマ教育YouTuber・葉一さんに聞く

2020.03.02

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柏木 友紀
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新型コロナウイルスの影響で、多くの学校で春休みにかけて長期休校が余儀なくされています。習い事や外出自体も控える緊急事態。子どもは家でどう過ごせばいいのか、親はどう関わればいいのか、この間の過ごし方で学力に差がつくのではないかなど、気になります。元塾講師で、YouTubeの授業動画が人気の教育YouTuber・葉一さんに、この期間のオススメ学習法などを聞いてみました。

具体的な目標を定めて

 「突発的に休校と言われ、子どもたちも保護者も先生もパニックですよね。ひと月も家でどう過ごしたらいいかと、途方にくれるのも分かります。でも、こういう時こそ、あまり背負い込まず、できることをやっていくことが重要です。大事なことは、具体的な目標を定めて確実にそれを実行することです」

 例えば葉一さんの授業動画で言えば、このひと月の間の目標は、小学3年生なら31番の「長さをはかろう(1)」から35番の「小数の文章題」までを、自分でできるようになる、といったイメージ。まだ学校で習っていない内容を自分で勉強するのは厳しいので、これまでの復習が現実的だという。自習の場合は、答えがついているもの、その答えが明確なものが望ましく、教科としては算数や数学がオススメ

葉一さんの公式サイト 19ch.tv【塾チャンネル】

葉一さん授業動画

 小学生ならこの時期は、計算ドリルの後ろの方にある「まとめのページ」を解いてみて、解き方を忘れている場合はその単元へ戻り、基礎を固めるといいという。自習とは言っても、小学生が一人で勉強するのはなかなか厳しいものがあるという。「共働きのご家庭も多く、大変とは思いますが、進度や学習内容の選定など、親御さんの協力が不可欠になります」と葉一さん。「これをやっておきなさい」と管理する役ではなく、「ママも一緒に動画を見て勉強するね」と、「一緒」を強調することがポイントだ。「親が『管理者』になってしまうと、ひと月という長期戦だけに、親子とも窮屈になり、煮詰まってしまいがち」というので、注意が必要だ。中学生の場合も、目標を定めておくことは同じだが、親子の関係はさらに難しいという。

 親の言うことを聞かず、何かと反抗的なお年頃だからだ。「親は遠目で見守り、塾の先生のような第三者に言ってもらう方がいい。僕も3月からは日中の時間帯に、生放送で授業動画の配信を考えていきたい。少しでも子どもたちの不安が和らぐ場を作りたい」と葉一さんは語る。中学生なら自学も可能だ。ここでも目標を具体的に定めることが重要になる。例えば中学1年生の数学なら、四則計算(負の数のかけ算・割り算、2乗・3乗などの概念を含む)や比例・反比例、平面図形の角度や空間図形などは、ぜひ確認しておきたい。通信教育の教材でも市販の問題集でもいいが、あれもこれもとやると頭に残らない。ひとつ、「これ」と決めた教材をやりきる方が達成感がある

詰め込みはNG

 いずれの場合も、欲張って詰め込むのは禁物という。ページ数を多くこなすことよりも、「この単元ができるようになった」という体験を増やすことの方が重要だからだ。学習とそれ以外のメリハリをつけることもポイントだ。課題を片付けたら遊ぶ、という切り替えが大事で、「学校の授業のように、9時から12時まで勉強とかいうスケジュールを組むのは、僕はあまりオススメしません。子どもの立場になったら、せっかく学校が休みなのに、なぜ授業と同じようにしなくちゃいけないのか、と反発したくなる。時間にこだわらず、課題が終わったら自由にさせる方がいい」。

 1カ月以上も家にいるという前例のない事態では、子どもたちのストレスも心配になる。「中学生以上の子どもたちなら、スマホのSNSなどで友達とつながれます。スマホを持たない小学生以下はそうもいかないので、保護者の存在が大きくなりますが、プレッシャーをかけるのはよくない。勉強面はひと月分ぐらいなら、容易に取り戻せます。肩の力を抜き、インターネットで公開されている様々なサービスを使って、できるだけ殻にこもらないようにした方がいいでしょう。

プロフィール

葉一さん

教育YouTuber

(はいち)1985年3月11日、福岡県生まれ。東京学芸大学を卒業後、営業職、個別指導塾の塾講師を経て独立。2012年、YouTubeで小学3年生〜高校3年生を対象に算数・数学をメインとした授業動画を投稿開始。チャンネル登録者数は80万人を超える。思春期特有の生きづらさや悩みに対して、自身のエピソードを交えながらアドバイスするなど、メンタル面のサポート動画も話題に。2児の父。

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