女の子の翼を折らない教育を

「女の子だから」と言わない子育て 男女平等は家庭内から 治部れんげさん

2020.03.06

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葉山 梢
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昨年、世界経済フォーラムが発表したジェンダーギャップ指数で日本は153カ国中121位と過去最低の順位を記録し、教育分野に限っても91位という低さでした。女の子が将来に希望をもって学ぶために家庭でできることはあるのでしょうか。3月8日の国際女性デーを前に、各国の女性を取り巻く状況に詳しいジャーナリスト・治部れんげさんに聞きました。
※「Dear Girls(ディアガールズ)」は、日本で育つ女の子たち、そして男の子たちが性別にとらわれず、今よりもっと自分らしく生きられる社会をめざす企画です。

話を伺った人

治部れんげさん

ジャーナリスト

じぶ・れんげ/日経BP社を経て、ミシガン大学客員研究員として米国の共働き子育て事例を調査。政府の国際女性会議WAW!国内アドバイザー。著書に「稼ぐ妻・育てる夫 夫婦の戦略的役割交換」など。

ジェンダーギャップの問題は国や企業の課題であると同時に、家庭と個人の課題でもあります。

最近、複数の大学で医学部入試における女性差別が明らかになりました。「日本は女子が差別されるから」と様々な挑戦をあきらめようとする女の子や保護者がいるかもしれません。国は厳しく対処し、大学が反省すべきことは当然です。

一方で、個人の生き残り戦略として、女性も活躍しやすい分野を選んだり、海外へ行ったりする道もあります。医師を目指すなら、国立大学は入試差別があるとは聞かないので、あきらめないでほしい。

他国は急速に女性活躍を推進し、成果を出しています。女性医師はもちろん、女性の首相も珍しくありません。2015~17年の3年間で、APEC 加盟国・地域の55%で女性リーダーが増えています。カナダでは閣僚の半数を女性が占めるようになり、経済界でも取締役の女性割合を50%にすることを目標にしています。

女の子の翼を折らない教育を

我が家の子どもたち(小5男子と小2女子)とは日頃からニュースについてよく話します。日本の女性差別の状況はマクロで見るとひどいけど、ミクロでは良くなってきているところもあると伝えています。

家庭では「女の子だから」という表現はしません。「女の子だから算数は得意じゃなくていい」「女の子は浪人しない方がいい」などといった刷り込みは進学や仕事の機会を狭めます。同様に「男の子だから」とも言わない。子どもを個として認め、型にはめないことが大事だと思います。

また、家事は男女両方に手伝わせます。息子には「家のことをやらない男性にはなってほしくない」と言っています。家事や育児、介護などの「無償ケア労働」が女性に偏る問題を解消することは、国連も提唱しています。

日本の妻は、家事をやらない夫にもっときちんと怒った方がいい。一番身近にある関係を男女平等なものにすることから始めましょう。

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