国語のチカラ ~「読み、書き、表現」アップの鉄則~

「答え方のミス」で減点・失点しないために 誤答から基本ルールを学ぼう!

2020.04.13

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南雲 ゆりか
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中学受験を意識した国語学習をスタートさせるとき、まず、身につけていただきたいのが「解答のしかた」です。各塾で行われる公開テストなどを受けて、小学校のテストとの勝手のちがいに戸惑ったお子さんもいることでしょう。答えはわかっているのに、答え方の間違いでバツになったり、減点されたりすることがないよう、基本ルールを確認しておきましょう。

小学校と塾のテスト。何がちがう?

お子さんたちが戸惑うのは、どうしてでしょうか。そもそも、小学校と塾のテストでそのスタンスにちがいがあるからです。

小学校で実施するテストは、到達度をみるのが目的です。重視するのは、学習内容を理解できているかどうか。そのため、解答のしかたが少々ちがっていても、許容されることが多いといえます。

一方、中学受験塾のテストは、選抜試験である入試に備えるものです。より注意深く正確に答えられる生徒と、そうでない生徒の差を明らかにして、成績に反映させます。したがって、「解答のしかた」にも意識を払わないと、不利になってしまいます。

子どもたちがつまずきやすいのは「ぬき出し」と「記述」

一口に、解答のしかたといっても、漢字書き取り、選択肢、記述……といくつかバリエーションがあります。漢字などの知識問題や選択肢問題は、小学校と塾のテストでさほどちがいはありません。

塾に通いたてのお子さんが一番、違和感を抱き、つまずきやすいのは、一定の条件が与えられた①ぬき出し②記述です。例えば、「◯◯字以内で書きぬきなさい」〈①〉、「文中の言葉を使って◯◯字以内で答えなさい」〈②〉といったものです。

このコラムでは、塾のテストなどで出題数も多く、まず身につけておきたい、①②の解答のしかたのルールにクローズアップします。 

それでは、実際の問題=下参照=と誤答例を見ながら、具体的にご説明しましょう。

国語のチカラ ~「読み、書き、表現」アップの鉄則~

①ぬき出し問題 解答のしかたのルール

(1)漢字や句読点を本文通りに書きうつす。
(2)答えは、指定された字数より5字以上短くしない。
(3)一文をぬき出すときは、文の最初から句点まで。

問一は、ぬき出し問題です。よくある誤答例として、次のA、Bのようなものがあります。

【問一/誤答例A】タケノコさいばいや竹製品の生産のため。(19字)
【問一/誤答例B】タケノコ栽培や竹製品の生産(13字)

問一には、「二十字以内で書きぬきなさい」とあります。誤答例Aは、①(1)に照らし合わせると、2カ所の間違いに気づきます。

一つ目は、「さいばい」となっている部分。素材文では漢字で書かれています。中学年くらいだと、習っていない漢字をひらがなに変えてしまう傾向があります。転記ミスもよくありますので、気をつけたいところです。

二つ目は、本文にない句点「。」をつけてしまっている部分です。こうしたミスは、高学年でも多く見られます。子どもたちは、無意識につけてしまうことが多いようですので、常に「句点はいるか、いらないか?」と、問いかける習慣をつけましょう。

誤答例Bは、①(2)にあるように、指定の「二十字以内」よりもだいぶ少ない字数で書きぬいてしまっています。出題者は、指定字数を5文字刻みで設定するといいます。少ない場合は、「あれ、違うのかな?」という意識を働かせて、見直すようにしましょう。

問二は、「一文のはじめと終わりの五字」をぬき出させる問題です。

【問二/誤答例C】管理者が減 ~増えました

誤答例Cは、①(3)が守られていません。文の途中から拾ってしまっている、句読点を入れていない、という2カ所の間違いがあります。

子どもたちは、「一文」単位で答えを探すのに、意外とてこずってしまいます。文をさかのぼっていくこと自体が苦手なお子さんもいますので、一文のはじめを探す練習をしましょう。前の文の句点を探すことが手がかりとなります。

②記述問題 解答のしかたのルール

(1)指定字数の8割以上書くのが目安。
(2)問いで示された問いかけと、答えの末尾の表現を対応させる。
例えば、「どういうこと(何)か」と問われたら、答えの末尾も「~こと。」など、名詞で締めくくる(そのとき、「~事。」と漢字では表記しない)。また、「なぜ(どうして)ですか」「理由を答えなさい」と問われたら、答えの末尾も「~から。」と締めくくる、など。
※(2)は、①のぬき出し問題でも同様とお考えください。

問三は、「文中の言葉を使って四十字以内で答えなさい」という記述問題です。

【問三/誤答例D】竹に代わる素材が増えたこと。(14字)

②(1)に照らし合わせると、誤答例Dは、四十字以内という指定字数に対して短すぎます。出題者は、解答に盛り込んでほしいポイントをいくつか設けていて、それらをきちんと書くには「◯字以内で」というように、字数を設定しています。短すぎるということは、解答の要素が足りないということ。学校によっては部分点をくれることもありますが、最も肝心な部分が書けていなければ不正解になります。

さらに、問三では、「〜原因としてどのようなことが挙げられていますか」とも問われています。

【問三/誤答例E】外国の竹製品が安く手に入るようになったり、竹に代わる素材が増えたりしたから。(38字)

誤答例Eは、とてもよく見られる間違いで、何となく「~から。」で書き終えてしまうお子さんが少なくありません。②(2)を見るとわかるように、ここでは、「どのようなこと」と問われていますから、答えは「~こと。」で締めくくります。

ちなみに、ここで説明するために、問一ではあえて説明しませんでしたが、誤答例Bは、「〜生産」で終わっている点も間違いでした。「〜何のためですか」と問われたら、「~のため」で答えを締めくくるのがルールです。

ほかにも、「どういう人」と問われたら、末尾を「~人(あるいは、人に相当する女の子、大人、老人、など)」で締めくくるということも、覚えておきましょう。

答えを書き終える寸前に、もう一度問いを読み返して文末を確認する練習は、欠かせませんね。

最後に、マス目のある解答欄の使い方について説明しておきます。  

解答欄のマス目は字数をカウントするためのものです。原稿用紙のルールを持ち込まないように気をつけましょう。ほとんどの塾のテストで、「句読点やカッコなどの記号も一字として数える」という但し書きをしてくれています。それでも、読み飛ばして、一番下のマスに、句読点と文字を一緒に書いてしまうケースがあります。字数オーバーとみなされてしまいますから、注意してください。

中学受験に向けた学習を始めたばかりのお子さんが、上記のようなルールを一気に身につけるのは難しいかもしれません。失敗しながら少しずつ覚えていきましょう。学年が上がると、問題が難しくなって解くのに精いっぱいになり、細かいところに気を配る余裕がなくなるという面があります。基本的なルールの部分で間違いやすいお子さんは、「まちがいノート」などをつくり、意識づけする工夫をするといいでしょう。

国語のチカラ ~「読み、書き、表現」アップの鉄則~

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