子どものお金教育

中学生へのおこづかい、お金の貸し借りトラブルを防ぐコツ

2020.04.14

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南澤 悠佳
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中学生になると、子どもの行動範囲が大きく広がります。さらに反抗期を迎え、子どもとのコミュニケーションが難しいことも……。そうしたなか、親が子どもの金銭感覚を養うためにはどうしたらいいのでしょう?
子育て世代のお金の悩みに、ファイナンシャルプランナーで2児の父でもある小山信康さんがお答えします。

話を伺った人

小山信康さん

ファイナンシャルプランナー《CFPⓇ認定者》

(こやま・のぶやす)
IR専門印刷会社で、情報開示書類(有価証券報告書・招集通知等)の制作に携わる。その後、ファイナンシャルプランナーとして独立。 教育費の見直しからM&Aまで、家計や中小企業経営のサポートを行っている。 著書に「毎月1万円以上の家庭は必ずやりたい 保険の見直し」(彩図社)、「先生になろう!」(マイナビ出版)、「5000円から始めるつみたてNISA」(彩図社)、「5000円から始める確定拠出年金」(彩図社)。

行動範囲の広がる中学生

中学生は部活や塾通いと、行動範囲や時間が小学生とは異なりますよね。特に、塾の後に友だちとごはんを食べたい、ということもあるでしょう。とはいえ、遊びの分をおこづかいとして渡しているのであれば、食事などもその範囲内でやりくりするように伝えましょう。

たとえば、私の子どもは中学3年生ですが、おこづかい額は900円です。これは、小学1年生を起点にカウントした場合に中学3年生を9年生として、100円を掛けた額。 

テーマパークに遊びに行きたい場合も、そのためのお金はおこづかいをためて行くようにと伝えました。もちろんためることができなかったら行くことはできません。実際、子どもはそれで一度遊びに行くことを諦めたこともあるようです。なんでもかんでも手に入るわけではないですし、お金について諦めを知る、というのも経験として大切だと思います。

反抗期の子どもにお金について伝えるには?

ただ難しいのは小学生時代と違って、親が言ったからそのままその通りにする、とはなりづらいこと。中学生になると反抗期もあり、子どもなりの主張もあります。

頭ごなしに「こういうふうにしろ」と言うのは逆効果ですし、聞いてもらえないこともあります。あくまで本人の自主性に任せ、おこづかいが足りなくなっても追加で渡さないという最低限のルールで運用するのがいいのではないでしょうか。 

また、なかなかコミュニケーションが取りづらいからこそ、親が把握しづらいお金の動きは、そもそも作らないようにするのがベスト。電子マネーなどはなるべく使わず、現金で管理するのがわかりやすいでしょう。できれば子どもにはおこづかい帳をつけて自分の収支を把握してもらいたいですが、自分のお財布の中に現金がなければそれまで。その方が子ども自身も管理しやすいのではないでしょうか。

友だちとのお金の貸し借りトラブルを防ぐコツ

中学生になると、友人と映画へ行くのに誰かがまとめてチケットを買っておく、ほしい楽譜をみんなで買う、みたいにまとまったお金を必要とする機会が増えてきます。

実際にトラブルとしてあったのが、一人がみんなの分を立て替えたものの、グループ内で払わない人がいたというケース。お金を催促するのって自分が悪いことをしたわけじゃないのに、大人でもすごく言いづらいですよね……。そこで話がこじれると、友人関係の破綻(はたん)にもつながってしまいます。

なので、高い金額を必要とするときは、先に必要な額を集めてから買うようにすると、トラブルを防げます。映画のチケットはそれぞれで買う、ネット注文はみんながそろっているときに買う、とすればいいのではないでしょうか。

親と子の主張、どうすり合わせる?

親として難しいのは、子どもがおこづかいの範囲内でやりくりできないものを「ほしい」と言った場合に、どこまで許容するか、ということ。決めたおこづかい額以外は渡さないのが基本ですが、いまこれがないとクラスの友人らとコミュニケーションが成り立ちづらい、というものも出てきます。

そのとき、親としては他人の家庭には他人の家庭のルールがあり、自分の家庭には自分の家庭のルールがある、と伝えることもできます。でも、親が子どものほしいものを買わないことで、子どもが疎外されることにつながってしまうのでは、という不安も正直ありますよね……。

よく子どもは「みんなが持っているから」と言います。でも、「そのみんなって誰?」「なぜそれをほしいと思っているの?」「本当にそれは必要?」と、子どもと話し合い、折り合いをつけることも大事なのではないでしょうか。

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