9月入学は是か非か

新学期は9月スタートに! ネットで声を上げる高校3年生たちの苦悩

2020.04.29

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山下 知子
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9月を学期始めにしてほしい。新型コロナウイルスの感染拡大を防ぐための休校が続くなか、こんな声が受験を控えた高校3年生や保護者らから上がっています。インターネット上で発信した高校生らに、その思いを聞きました。 (写真は、2月末に臨時休校を告げる校内放送を聞く生徒たち。以来、授業は行われていない=東京都立白鷗高校で)

「何げない瞬間、奪わないで」

大阪市の公立高校3年、西野桃加さん(17)と中尾微々さん(18)は4月19日、ネット署名サイト「Change.org」で「Spring Once Again~日本全ての学校の入学時期を4月から9月へ!」を始めました。

呼びかけ文で2人は、こう書きます。「少しずつ学校開始が延ばされ、本来の学校生活を送れないまま3月に卒業となるよりは、まだ学校生活を全うするチャンスが生まれる」「『受験生』の立場からすれば、外部検定の受験機会減少、地域格差や情報格差、一般入試より早く始まる推薦入試実施の可否などの不安も、学校自体の始まりを遅らせることでいくぶんかは解消されます」

そして、9月始業の利点を四つにまとめました。

①全国一律で休校にすることで、9月から平等な教育を受けられる可能性が高い

②入試などもそれに準ずることで混乱を抑えることができる

③海外の学校と足並みをそろえることによる留学の推進

④かけがえのない青春を取り返すことができる

2人が通う高校は3月初めに休校に。その後、さらに5月のゴールデンウィーク明けまで休校となり、始業式、新歓イベント、体育祭など、1学期の学校行事は全てなくなりました。

来年の受験も気がかりです。果たして学習内容が終わるのか、夏休みもなくなり土日も授業をすることになるのか。先が見えないなか、友達にも会えず、塾も休みになり、ひたすら一人で勉強するのは「正直、きつい」と打ち明けます。

LINEで意見をやり取りする中でたどりついたのが9月始業。中尾さんは「不安だ、不安だ、で終わりたくない。行動を起こしたいと思いました」と言います。LINEで友達やクラスメートに伝え、拡散をはかったところ、予想以上の反響で、全国各地の高校3年生やその保護者から、28日時点で6千件以上の賛同が寄せられました。

4月中に文部科学相あてに郵送します。意見書を都道府県教委にもメールで送るつもりです。中尾さんは「友達となんでもない話をしながらお弁当を食べる時間、一緒に勉強する時間、すべての何げない瞬間が、本当に大事。私たちから奪わないでほしい」と話しています。

9月入学は是か非か
大阪市の公立高校3年生が始めたネット署名のサイト

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