大学合格者ランキング 今年伸びた高校

国公立大医学部医学科は志願者1割以上減 急伸したのは長崎、大阪、東京の3校

2020.05.12

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安田 賢治
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新型コロナウイルスの感染が広がるなか、2020年度の大学入試が終わった。今年はどんな高校が躍進したのか。大学通信の安田賢治常務が、大学・カテゴリーごとに「ランキングのツボ」を解説する。

近年、成績上位の受験生に「医学部離れ」が起きている。国公立大医学部医学科は6年連続で志願者減となり、今年は昨年より10%以上落ち込んだ。医学部が難化しすぎて敬遠され、理系では情報系の人気が高まっていることが理由のようだ。ただ、志願者が減っているとはいえ、医学部の難易度は高いままで、最難関学部であることに変わりはない。

ランキングでは、13年連続で東海(愛知)がトップとなり、計94人が合格した。内訳を見ると、地元の名古屋大が28人、名古屋市立大が17人で、両大学ともトップ。岐阜大11人などが続く。2位は灘(兵庫)の79人。内訳は京都大が24人、東京大の理科Ⅲ類が14人と、東西の最難関大学でトップ。ほかには、大阪大11人などだ。3位は洛南(京都)の69人。内訳は京都府立医科大11人、滋賀医科大10人と、両大学でトップ。京都大にも8人が合格した。ただ、トップ3校の合格者はいずれも、2018年から徐々に減っている。

4位は女子校トップの四天王寺(大阪)、5位は久留米大附設(福岡)が続いた。公立高トップは11位の札幌南(北海道)だ。大きく伸びたのは7位の青雲(長崎)で、昨年に比べて31人増の61人だった。12位の清風南海(大阪)も29人増えて49人、23位の都立日比谷(東京)が21人増えて38人だった。トップ10はいずれも愛知以西の私立中高一貫校だ。関東では、昨年4位の開成(東京)がデータを公表していないこともあって、1校もトップ10入りしていない。ただ、17位の桜蔭(東京)、19位の渋谷教育学園幕張(千葉)、23位の聖光学院(神奈川)など、昨年より合格者が増えている学校も関東には出てきている。

現役合格者の割合は54%に上昇

国公立大医学部志望者にスベリ止めはないとよく言われる。私立大医学部との学費の差があまりに大きいからだ。大学通信の調べでは、国立大医学部の6年間の平均学費は約350万円。公立大は受験生の居住地域によるが、国立大とさほど変わらない。ところが、私立大は平均で約3245万円と、国立大の9倍以上になる。私立大の学費を払えないとなると、国公立大1校に絞らざるをえない。

そのため、多浪生が多いのは医学部だけと言われてきた。しかし、近年は現役合格者が増えている。今年の国公立大医学部全体の現役合格者の割合(現役合格者数÷全合格者数×100)は53.9%だった。10年前は47.4%だから、現役合格率がアップしていることが分かる。この10年で推薦入試やAO入試の枠が拡大されていることが大きな理由だろう。

※次のページから国公立大医学部医学科合計合格者数「5人まで」全高校ランキング。

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