国語のチカラ ~「読み、書き、表現」アップの鉄則~

指示語に気をつけて文章を読み解こう 指す内容を探すコツは

2020.06.15

author
南雲 ゆりか
Main Image

文章を読むときには、前に書かれていたことと、今読んでいる内容を関連づけながら理解しています。自然にできそうなことですが、難しい文章では、意識して前の部分を確かめて内容をつないでいかないと、書いてあることがわからなくなってきます。前の文とのつながりを示すものとして「指示語」と「接続語」がありますが、今回は「指示語」に気をつけながら読解する方法をお話しします。

指示語とは「これ」「そこ」などの言葉のことで、小学校では「こ・そ・あ・ど言葉」と習うこともあります。文章においては、直前の言葉を繰り返すのを避けるために使われることが多いです。

中学入試で出題される論説文では、「つまり、それはこのことを示しているのだ。」というような文が出てくることがありますね。「それ」「このこと」が指す内容をとりちがえると筆者の言いたいことがわからなくなります。

それでは、どうやって指示語が指す内容を確かめればよいでしょうか。その方法は、ほぼ「公式化」しています。次のような手順で、指示語の指示内容はほとんど見つけられます。

ほとんどの指示語は前の内容を指している

【指示内容をさがす手順】
手順1 指示語の後ろからヒントを得る
手順2 直前からさかのぼって「答え」を探す
手順3 最後に「答え」を指示語にあてはめて意味が通るかを確認する

国語のチカラ ~「読み、書き、表現」アップの鉄則~

問題を見てください。

手順1に従って、傍線部「それら」の後を読みます。

「水に溶いてうすくのばし、熱を加えてシート状にしました」と書かれていますが、この「シート状」のものとは「生分解性プラスチック」のことです。「それら」とはその原料だということがわかります。

次に、手順2として、直前から少しずつ戻って「生分解性プラスチックの原料」に相当するものを探していきます。

多くのお子さんは、この手順2からスタートしてしまいます。そして、「直前が答えでしょ」とばかりに「タピオカの原料」と答えがちです。直前の文は、「キャッサバ」の補足説明で、ここに答えはありません。もっとさかのぼると「(生分解性プラスチックを作るのに)使ったのは、イモの仲間キャッサバにふくまれるでんぷんと、紙の原料パルプにふくまれるセルロースです。」とあり、選択肢イとエが答えであることがわかります。 

仕上げに手順3の確認作業をします。「それら」のかわりに選択肢イとエをあてはめて文を読み返すのです。そうすると、「キャッサバにふくまれるでんぷんとパルプにふくまれるセルロースを水に溶いてうすくのばし、熱を加えてシート状にしました。」となり、意味が通ります。

このように、指示語の多くは、前に述べたことの繰り返しを避けるために使われますから、指示内容は直前から探していけば見つかります。

新着記事