子どもの成長と教育費用

小学生の子の教育費、どうためる? いくら必要?

2020.06.08

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南澤 悠佳
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子どもが小学生のうちは教育費用をためるチャンスともいわれますが、どれくらいの金額をどのように準備するといいのでしょう?

子育て世代のお金の悩みに、ファイナンシャルプランナーで2児の父でもある小山信康さんがお答えします。

小山 信康

話を伺った人

小山信康さん

ファイナンシャルプランナー

(こやま・のぶやす) IR専門印刷会社で、情報開示書類(有価証券報告書・招集通知等)の制作に携わる。その後、ファイナンシャルプランナーとして独立。 教育費の見直しからM&Aまで、家計や中小企業経営のサポートを行っている。 著書に「毎月1万円以上の家庭は必ずやりたい 保険の見直し」(彩図社)、「先生になろう!」(マイナビ出版)、「5000円から始めるつみたてNISA」(彩図社)、「5000円から始める確定拠出年金」(彩図社)。

教育費用のゴールは子どもが大学を卒業するとき

教育費用との付き合いは長期戦です。漠然と「教育費用をためよう」と考えるのではなく、どのくらいの金額をいつまでに準備するかを考えることが大切です。お子さんの進路によって変わるものの、教育費用のゴールは大学卒業時。そして教育費用の最大のピークは大学入学時で、そのときにいくら準備ができているかがポイントになります。

たとえば、私立大学に入学した場合の初年度納付金の平均額は133万6033円。私立大学在学中にかかる学費の総額は、文系学部で約400万円、理系学部で約540万円、医歯系学部で約2360万円と、進学する学部によって大きく差が出ます。国立大学の入学料は28万2000円で、授業料は53万5800円が標準ですが、最近では授業料を値上げした大学もあるので、以前ほど安いとは言えません。

もちろん、大学進学に至るまでに、私立にするのか公立にするのかで、用意すべき教育費用も変わってきます。

子供の学習費調査の結果

<参考> 平成30年度子供の学習費調査の結果について

日々の教育費は、中学受験の有無で大きな違い

お子さんが公立の小学校に通っていると仮定した場合、小学校自体の教育費用の出費は多くありません。目の前の教育費用でまず考えるのは、中学受験をするかどうかです。受験しないのであれば、学校の授業をきちんと受けることを第一に、必要に応じて学習サポートのサービスを受けるくらいで済みます。

一方、中学受験をする場合、塾代はほぼ必須です。どこの中学校を目指すかで通う塾は変わりますが、難関校を志望するのであれば、年間数十万円から100万円弱は想定しておきたいところです。その場合、教育費用は家計の何割というよりも、優先度を上げて調整することになります。

中学受験を目指す場合、一般的には小学校4年生頃から通い、5年生だと遅いともいわれますが、そのまま鵜呑みにしないようにしましょう。正直、塾代の家計への負担はとても大きなものです。「私立中学に進学したとして、授業料などは払えそうか」「高校は?」「大学は?」と、その後もかかる教育費用とのバランスも考え、いつから塾に通うのかを検討しましょう。お子さんの学力と志望校によっては、5〜6年生から通い始めても合格できたという声を聞くこともありますから。

子どもが小学生のうちにできる教育費用の準備

今後を見据えたときに、お子さんの教育費用をどう準備していくか。公立の小学校であれば、前述の通り授業料はかからないので、ここでいかにためておくかが今後の教育費用の準備を楽にしてくれます。

まずおすすめなのは、児童手当を全額貯金することです。それ以外の方法として、もし親御さんが投資に興味をお持ちであれば、大学進学まで時間に余裕があるのを生かし、貯金にプラスして「つみたてNISA」でコツコツ積み上げるのもいいでしょう。もちろん、生活に困らない範囲のお金で行うのが前提です。5割を貯金、5割をつみたてNISAのような投資にするなど、教育費用をひとつのポートフォリオとして捉えます。投資信託の商品も、お子さんが小学校低学年なら株式ファンドのようなハイリスク・ハイリターンのものを一部活用し、年齢が高くなるにつれてローリスクのものを選ぶなど、調整するといいでしょう。

勉強以外のさまざまな体験は自治体も上手に活用

教育費用は、「塾に限らず、子どもにさまざまな体験をしてもらうことに使いたい」という気持ちもありますよね。そうしたとき、民間のサービスもありますが、自治体主体のサービスの活用もおすすめですよ。

たとえば、東京都江東区には「ジュニアリーダー」という活動があります。区内の各地域で行われる行事やお祭りで子どもたちのリーダーとなり、自立心や協調性、社会性を身につける取り組みです。区報に載っていたり、学校でチラシをもらったりするので、そうしたものをぜひチェックし、限られた範囲のなかでも、いろんな体験をしてもらう機会を見つけていくのはいかがでしょうか。

(編集:阿部 綾奈/ノオト)

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