国語のチカラ ~「読み、書き、表現」アップの鉄則~

接続語は、三つの働きと使い分けを理解しよう 穴埋め問題は選択肢を見ずに解く

2020.06.29

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南雲 ゆりか
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文章を読むときに、前と後ろの関係を確かめたり、先の展開を予測したりするときに役立つのが接続語です。接続語を意識的に使うと筋道を立てて考えることができるようになり、論理力も鍛えられます。よく使われる三つの接続語を中心に、学習のポイントをご紹介します。

接続語とは、前後の文や語句をつなぐ言葉です。そのうち、「しかし」「また」などのように単独で使える単語のことを「接続詞」と呼びます。

こうした用語は中学校になって学習しますが、小学校では文と文を「つなぐ言葉」として、中学年でくわしく学習します。

小学校の教科書の文章によく出てくるのは次の三つです。まずはこれらの働きと使い分けをマスターしましょう。

【教科書で最も多く出てくる接続語】
(1)だから(それで・すると など)
=前の結果が後に続く(順接)
(2)しかし(でも・けれども など)
=前とは反対のことが続く(逆接)
(3)そして(さらに・しかも など)
=前に付け加える(累加・添加)

小学生のうちは、「順接」といった用語を覚えなくても「『だから』の仲間」「『しかし』の仲間」という理解の仕方でかまいません。

私が指導してきた経験では、子どもたちが最も得意とするのは逆接です。たとえば、「たくさん練習した。しかし、~」の続きを考えさせると、「失敗した。」などとすぐに答えます。「反対」の関係はわかりやすいようです。

逆接の接続語は、ただ単に後に反対の内容が続くというだけでなく、後の内容の方に重きが置かれることが多いこともおさえておきましょう。「百合の花は美しい。しかし、においがきつい。」というとマイナスの印象ですが、「百合はにおいがきつい。しかし、美しい。」ではプラスの評価をしているように感じますね。

説明文で「たしかにAだ。しかし、Bだ。」とあればBに筆者の主張があります。逆接は文章のポイントをおさえる手がかりになります

次に子どもたちが得意とするのは順接です。「たくさん練習した。(  )、上手にできた。」の(  )に入る言葉を考えさせると、ほぼ全員が順接の接続語を答えることができます。理由を聞くと、「たくさん練習したから、うまくいったといえるから」と答えます。このように、「から」でつなげられるから前が原因になっている、と判断するのもよい方法です。

ただし、「なので」を単独で接続語として使ってしまう子が多いので、気をつけたいところです。作文や記述解答では使わないように気をつけてください。

さて、「そして」は「累加・添加」の接続語の代表選手のようなものですが、「え? 順接じゃないの?」と思い違いをしている子が多いです。

たとえば、「駅に着いた。そして、バスに乗った。」のように、前のことがらに続いて後に起きることをつなぐ働きをします。「駅に着いたこと」が「バスに乗る原因」であるとは普通は考えませんね。また、「私の家族は両親と兄、そして犬のシロです。」のように後の内容を付け足す働きもあります。

接続語の空欄補充問題の解き方

さて、国語のテストでは空欄に接続語をあてはめる問題がよく出ます。解き方をご紹介しましょう。

接続語の穴埋め問題は、配点が小さいのでまちがえてもダメージは大きくありませんが、お子さんの読む力を測るバロメーターになります。次の手順を確認しておきましょう。

①前後の関係を確かめる。
②自分で接続語を考える。
③自分で考えた接続語と同じ働きのものを答える。

国語のチカラ ~「読み、書き、表現」アップの鉄則~

空欄の前後を読んだらその都度答えを出すようにしましょう。最後まで読んでから解くよりも効率がいいです。[1]は、「~大きな被害が出ることもある」が原因、「いろいろな工夫をしてきた」が結果なので、選択肢を見る前に「だから、かな?」と予想します。選択肢に「だから」はありませんが、順接の「そこで」があるので、これが答えだとわかります。選択肢をいちいちあてはめて良さそうなものを選ぶという解き方はしないようにしましょう。

[2] は、その後に「いろいろな工夫」の具体例が挙げられていることから「たとえば」が答えだとわかります。「防風林」「石垣」に続けて、[3]の後に、それらの内側にある「屋根」の説明をしていることから、「そして」が入ります。

4年生くらいだと、「具体例」の概念がまだあやふやで、例を示す「たとえば(例示)」が答えられないこともあります。でも、慣れればできるようになるので心配いりません。

子どもたちは理屈よりも、「口当たり」のよさや雰囲気で接続語を選んでしまいがちです。正解したものでも前後の関係を説明させ、チェックしてみてください。

子ども新聞や本などから接続語を拾い出し、はがせるテープなどで隠して答えさせる練習をするのも効果的です。はじめは「順接」「逆接」「累加・添加」の三つの働きをしっかり理解し、だんだんと他の接続語にも挑戦していきましょう。

国語のチカラ ~「読み、書き、表現」アップの鉄則~

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