大学合格者ランキング 現役「実合格者」編

早稲田・慶應・上智・東京理科大 トップ3は東京圏の有力私立高

2020.06.23

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安田 賢治
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大学合格者ランキングでは、1人の受験生が複数の大学・学部に合格した場合、ダブって数える「延べ合格者数」が一般的だ。これに対し、同じ大学の複数学部に受かっても合格者1人とカウントする「実合格者数」の指標もある。併願可能な私立大を実合格者数でとらえると、何が見えてくるのか。大学通信の安田賢治常務が解説する。

「実合格者数」と聞いても、ピンとこない人が多いのではないだろうか。私立大では1人の受験生が複数の学部を併願できる。一般的に私立大から発表される高校別合格者数は「延べ合格者数」で、例えば1人の受験生が同じ大学の10学部に合格すると、合格者10人とカウントされる。一方、「実合格者数」は、1人が10学部に合格していても、合格者1人となる。

実合格者数の調査は2008年から始まった。そのきっかけになったのが、07年に発覚した「水増し合格」だ。関西のある私立高が1人の優秀な生徒の大学入試センター試験の成績を使って、関関同立(関西大、関西学院大、同志社大、立命館大)の70以上の学部・学科に「センター試験利用入試」で合格させていたことがわかった。高校の大学合格実績では、1人しか受けていないにもかかわらず、関関同立に70人以上の合格となったのだ。当時、このような大学合格実績の「水増し」を行っていた私立高は少なくなかった。そこで、延べ合格者数だけではなく、実合格者数のデータが求められるようになり、調査が始まった。今回の調査で現役に限っているのは、学校側の「浪人生は把握困難」との回答が多かったことによる。

調査は高校へのアンケート方式で、今年は2172校に実施し、1820校から回答を得た。今回は早慶上理(早稲田大、慶應義塾大、上智大、東京理科大)の実合格者数について、ランキングした。上位10校のグラフからは付属・系属校を除いたほか、早稲田大と慶應義塾大の延べ合格者数トップの開成(東京)など、一部の学校は掲載していない。

データが示す併願者の減少

まず1820高校からの回答結果を大学別に集計して「合格者併願率」(延べ合格者数÷実合格者数)を見てみた。早稲田大は1.36、慶應義塾大は1.16、上智大は1.26、東京理科大は1.35だった。推薦入試やAO入試の合格者は1.0になるが、それを考慮しても低い数字で、同じ大学での併願者が減っていることを物語る。とりわけ慶應、上智が低いのは、センター試験利用入試を実施していないからと見られる。この4大学は国公立大併願者も多く、国公立大が本命の受験生からすれば、私立大の個別入試対策をしなくてすむセンター試験利用入試のほうが受験しやすいといえる。

一方、結果を高校別にランキングしてみると、付属・系属校を除いた「早慶上理」実合格者数トップは、豊島岡女子学園(東京)の259人だった。卒業生数が338人だから、ほぼ4人に3人の計算になる。2位は渋谷教育学園幕張(千葉)の253人、3位は聖光学院(神奈川)の241人だ。もちろんこの数字は、4大学の中で別の大学に併願して合格した生徒がダブってカウントされている。

※次のページから「早慶上理」現役実合格者数合計「10人まで」全高校ランキング。

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