学習と健康・成長

母校・栄光学園新校舎を設計監修した隈研吾さん 21世紀の校舎は「小さくなる」

2020.06.26

author
ゆきどっぐ
Main Image

神奈川御三家の一つ・栄光学園。イエズス会の教えのもと、通学路の栄光坂や休み時間に行う中間体操など、11.1万㎡の緑豊かなキャンパスで体や五感を使って体験する学びを大切にしています。2017年に完成した校舎は世界的な建築家であるOBの隈研吾さんが設計監修。隈さんに自身の中学受験、そしてこれからの教育に必要となる建築について伺いました。

さまざまな国籍の先生と触れ合う グローバルな環境

――中学受験をすることになったきっかけは?

中高一貫校に通わせたいという両親の意向でした。もともと勉強ができる方だったから受験に向けて努力した記憶はありませんね。5年生くらいから個人で経営している小さな塾に通っていました。先生が子ども好きの面白い人で、放課後に友だちと遊びに行く感覚で通っていましたね。授業時間になると先生の前に3~4人くらいで座って、中学受験に関わる勉強もするんだけど、先生の思い出話とかも聞かせてくれる。いろいろなことが質問できるのが楽しかったのを覚えています。夏休みは先生の実家に泳ぎに行ったり、学校ではできないような体験をさせてくれました。

最終的に志望校は麻布と栄光学園に絞ったんだけど、父が「都会の学校に通うと子どもがグレる」と言って、港区にある麻布より栄光学園がいいんじゃないか、と。そうすると、僕としては受験よりも中学生活が想像できないことが不安になりました。麻布なら進学を希望する同級生もいたし、田園調布と雰囲気は大きく変わらないだろうけど、栄光学園は田園と森林が広がる山奥にあって想像もできない世界だった。

だけど、受験の直前に初めて栄光学園を訪れて、グラウンドも広いし案外いいなと思ったんです。結局、麻布も栄光学園も合格できて、父が希望した栄光学園に入学しました。

――栄光学園で印象に残っている学びは?

上半身裸で行う中間体操(現在は性的マイノリティーなどへの配慮から服装は自由)や江の島から小田原までの海沿いを約30km歩く「歩く大会」など規律重視の学び。田園調布の柔な感じとは対照的でした。

外国人の先生も多くて、グローバルな環境だったのも印象的です。いろいろな国籍の人がいて、アメリカから来た先生にアメリカンフットボールを教えてもらったりしたね。今、海外の仕事を躊躇なくできるのはこれらの体験のおかげだと思います。

あとは高校1年生のときに行った「黙想の家」もよく覚えています。上石神井の修道院で2泊3日、一言も口を利かずに過ごして、神父から「悪いことをすると地獄に落ちる」という講話を一日中聞きました。普段なら真面目に聞かずに笑っていると思いますが、ずっとしゃべらずに3日間も聞き続けると心に変化が起きてくる。これは、人生の中で一番特別な体験でした。大学の卒業設計で、「黙想の家」をテーマに選んだほどですよ。

隈さま2

新着記事