コロナでどうなる大学入試

共通テスト、異例の仕組みを再確認 試験日は選べる? 受験生が多い日程は?

2020.07.07

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増谷 文生
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新型コロナウイルスの影響で遅れていた大学入学共通テストの実施要項が、6月30日、大学入試センターから発表されました。「第1日程」「第2日程」という二つの試験日程が設けられ、現役生は出願時に選ぶことになるという異例の仕組みです。混乱への懸念や問題点も指摘されますが、まずは公表された日程について、朝日新聞編集局で取材を続ける増谷文生編集委員が解説します。(写真は緊張した面持ちでセンター試験の会場に向かう受験生たち=2020年1月18日、盛岡市)

第2日程選択は校長の「学習遅れ」の判断が必要

来年1月に初めて行われる大学入学共通テストの日程などが発表されました。新型コロナウイルスの感染拡大を受けて、どんな点が変更になったのですか。

大学入試センターのホームページに掲載されています。

最大の変更点は、「第2日程」が設定されたことです。元々予定されていた1月16、17日が「第1日程」とされ、1月30、31日が「第2日程」とされました。

第2日程は、第1日程に出願した受験生の追試験でもあります。また、2月13、14日に「特例追試験」が設けられました。これは第2日程に出願した受験生の追試験なのですが、試験問題は、共通テスト用の問題ではなく、センター試験と同様の形式になります。

第2日程が設けられたのはなぜでしょう? 例年の「追試験」との違いは?

今年3月から、全国の多くの高校が休校に追い込まれました。特に首都圏などでは、3カ月もの長期間休校になったり、6月に学校が再開されても「分散登校」が続いたりして、十分に授業を受けることができていない生徒が大勢います。

こうした高校の3年生は、休校期間が短かった地域の高校生や、充実したオンライン授業を受けることができた生徒に比べて受験で不利になるとして、高校側は、入試日程全体を1カ月遅らせるよう文部科学省などに求めました。こうした声を受け、「新型コロナウイルスの影響で学習の遅れがある高校生」は2週間長く準備するという選択ができるように、第2日程が設けられました。

両日程の試験問題は、同じ人たちで作り、難易度は同等にするとのこと。ただ、平均点に大きな開きがあったとしても、得点調整はしないと決まりました。第1日程は浪人生ら既卒生と現役生、第2日程は現役生のみで「学習の遅れ」が条件ということで、受験する人の層が異なるため、という説明です。

追試験は、これまでのセンター試験でも、病気やけがを理由に設定されていましたが、会場は東京と関西の2カ所でした。今回、第1日程の追試験でもある第2日程は、47都道府県に会場を設けるそうです。一方、2月の特例追試験は2カ所のみとのことです。

【文中写真】大学入試スケジュール
大学入学共通テストのスケジュール

第2日程は自由に選択できるのですか?

まず、既卒生は「高校時代に学習を終えている」として、受けられません。現役生は「新型コロナによる学習の遅れ」があって、校長が認めれば、選択できます。共通テストの出願は、9月28日から10月8日までの期間。現役生の分は、高校が取りまとめて入試センターに出願します。この出願の際に、現役生はどちらの日程を希望するか選びます。第2日程で受けるには、本人の希望だけでなく、校長の許可が必要ということです。

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