学習と健康・成長

暑くても、外しちゃダメなの? 専門医に聞く「子どものマスク」

2020.07.14

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山下 知子
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――マスクをつけていることによる頭痛があるそうですね。子どもにも起こりますか? 眼鏡とマスクのひもで耳が痛いという子どもの声も聞きます。

「マスク頭痛」と言っており、2種類あります。一つ目は、酸欠や、マスクの中の温度上昇にともなって血管が広がる片頭痛です。もう一つは緊張型頭痛で、マスクによる「コリ」で引き起こされます。ぴったりとマスクをつけようと思うと、ゴムがこめかみ部分の側頭筋を圧迫します。この筋肉は噛むためのあごの筋肉に直結しており、首のコリも引き起こします。すると頭痛が起きます。

どちらも若年齢化しており、低学年でもコリを訴える子がいます。タブレット端末やスマホを見る時間が増えると、頭が下がって首の靱帯(じんたい)が伸びる「スマホ首」になります。そうした子どもは頭痛が起きやすいことが知られています。オンライン学習などでスマホやタブレット端末の利用時間が長くなっていることは気になるところです。

それに、マスクをしていると、顔の表情筋をあまり使わなくなってしまいます。筋肉を使わないことが、疲れを引き起こします。頭痛などがなくても、意識的に笑い顔を作る「にやにや体操」など、顔の筋肉を動かすことも大事です。眼鏡をしている子は、時々こめかみ部分をマッサージしてもいいですね。

学習と健康・成長

――今年は多くの地域で夏休みも短くなり、例年以上に登下校中の暑さが気になります。

水分のみでなく体の中のナトリウム(塩分)が少なくなると、熱中症がひどくなります。通学距離が長い子には、十分な水分とともに、塩キャラメルなどを持たせてあげてください。市販されている経口補水液でも大丈夫です。日傘を使うのもお薦めです。傘の広がりで、社会的距離も取れるからです。

真夏にこれだけの人が、これだけの長い時間、マスクをして生活するのは経験のないこと。医師たちは、今年は熱中症が増えるのではないかと戦々恐々としています。学校のルールもあると思いますが、柔軟に対応してもらいたいと思っています。

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