大学合格者ランキング 現役「実合格者」編

日東駒専の実質トップは、MARCHでも上位の埼玉の私立一貫校

2020.07.14

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安田 賢治
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大学合格者ランキングでは、1人の受験生が複数の大学・学部に合格した場合、ダブって数える「延べ合格者数」が一般的だ。これに対し、同じ大学の複数学部に受かっても合格者1人とカウントする「実合格者数」の指標もある。併願可能な私立大を実合格者数でとらえると、何が見えてくるのか。大学通信の安田賢治常務が解説する。

今年の日東駒専(日本大、東洋大、駒澤大、専修大)の現役実合格者数ランキングを見ていこう。現役実合格者数の調査は2172校にアンケートを送り、1820校から回答を得た。なかには未回答の学校もある。また、推薦入試やAO入試の合格者、付属・系属校からの内部進学者なども含まれている。

各大学の現役の「合格者併願率」(延べ合格者数÷実合格者数)は、付属・系属校を除くと、東洋大が1.37、専修大が1.32、日本大が1.24、駒澤大が1.23だった。近年、入学者に占める割合が高くなっている推薦入試やAO入試は1.0になり、倍率を押し下げるが、それを考慮しても低い。入試の難易度にかかわらず、同じ大学の複数学部併願者が少なくなっていることがはっきりわかる。

埼玉の高校に東洋大合格者が多い理由

その日東駒専の現役実合格者数トップ10は、いずれも付属・系属校だった。それらを除くと大宮開成(埼玉)の219人が最も多く、現役延べ合格者数も307人でトップだ。今年の実合格者数は昨年の268人より減っているが、卒業生数も昨年の637人から470人に減ったことが大きな理由だろう。同じく2位は金沢(神奈川)の206人だ。延べ合格者数が215人だから、ほとんどの生徒が1学部しか合格していないことがわかる。しかも実合格者数は、昨年の66人から3倍以上に増えている。今年の入試では、浪人すると大学入試改革による新しい入試を受けることになるため、受験生には現役で入学したいという心理が強かったようだ。大宮開成と金沢は、MARCH(明治、青山学院、立教、中央、法政)でも実合格者数が多く、現役進学志向の高まりから日東駒専を押さえで受ける生徒が増えたと見られる。

付属・系属校を除く上位20校を見ると、大宮開成を除き、いずれも昨年より実合格者数が伸びている。金沢と同じように昨年2桁の実合格者数が3桁になった高校では、10位の三田(東京)が昨年の80人から143人に増えており、それだけ受験者も多かったとみられる。付属・系属校を除くランキング3位以下は幕張総合(千葉)、蕨(埼玉)、浦和西(埼玉)、不動岡(埼玉)、山手学院(神奈川)の順だった。

日東駒専の4大学の規模には大きな差がある。日本大は入学定員1万5千人超、東洋大は約7300人、専修大は4000人、駒澤大は3315人だ。そうなると、日本大の合格者が最も多くなりがちだが、埼玉では東洋大の合格者が最多の高校が目立つ。やはりメインキャンパスが都心より北にあり、埼玉にも川越、朝霞の2キャンパスがあるからだろう。

※次のページから「日東駒専」現役実合格者数合計「20人まで」全高校ランキング。

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