大学合格者ランキング 現役「実合格者」編

産近甲龍は大阪の私立高がトップ、滋賀の県立2校が2位タイ

2020.07.21

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安田 賢治
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大学合格者ランキングでは、1人の受験生が複数の大学・学部に合格した場合、ダブって数える「延べ合格者数」が一般的だ。これに対し、同じ大学の複数学部に受かっても合格者1人とカウントする「実合格者数」の指標もある。併願可能な私立大を実合格者数でとらえると、何が見えてくるのか。大学通信の安田賢治常務が解説する。

今年の産近甲龍(京都産業大、近畿大、甲南大、龍谷大)の現役実合格者数ランキングを見ていこう。現役実合格者数の調査は2172校にアンケートを送り、1820校から回答を得た。なかには、未回答の学校もある。また、推薦入試やAO入試の合格者、付属・系属校からの内部進学者なども含まれている。

各大学の現役の「合格者併願率」(延べ合格者数÷実合格者数)は、近畿大が1.89、京都産業大が1.65、龍谷大が1.64、甲南大が1.40だった。4大学平均では1.72になり、同じ近畿圏の関関同立(関西大、関西学院大、同志社大、立命館大)の1.43より高い。

産近甲龍では、1人の受験生が同じ大学のいくつもの学部・方式に出願していても1人と数える「実志願者数」が、延べ志願者数に比べてかなり少ない大学もある。近畿大は、浪人を含む延べ志願者数が7年連続全国トップの14万5350人だったが、実志願者数は2万7672人にとどまり、「志願者併願率」(延べ志願者数÷実志願者数)は5.25だった。実志願者数トップの法政大の志願者併願率は1.98だから、それに比べてはるかに高い。ほかの3大学の志願者併願率は、京都産業大が5.24、甲南大が2.68、龍谷大が2.23だった。特に近畿大と京都産業大が高い。

併願しやすさから膨らむ延べ合格者数

こうなるのは入試での併願のしやすさにある。近畿大を例にとろう。今年の一般入試は前期A日程とB日程、後期の3回だった。ただ、他学部との併願が可能で、3教科型での通常の判定のほかに、高得点をとった科目の配点を高くする方式でも判定を受けられる。1度受験するだけで、多くの学部・方式の合否判定を受けることができるのだ。併願のしやすさから、志願者併願率、合格者併願率ともに高くなっている。これ以外にも、PC方式としてセンター試験の成績と一般入試B日程、後期の試験成績を組み合わせた方式もある。さらに、センター試験利用入試が、前期、中期、後期の3回行われた。

産近甲龍の現役実合格者数トップは、付属・系属校を除くと桃山学院(大阪)の179人だった。延べ合格者数は274人で、合格者併願率は1.53だった。2位は滋賀の草津東と東大津の2校だ。実合格者は173人で、ともに龍谷大が105人だった。龍谷大は滋賀に瀬田キャンパスがあり、地元ということもあって人気が高い。4位は豊中(大阪)の169人だ。昨年の56人から3倍以上の伸びになった。豊中は関関同立の延べ合格者数トップだが、今年の入試の傾向である「現役進学志向」の高まりで、産近甲龍の実合格者も増えたとみられる。

※次のページから「産近甲龍」現役実合格者数合計「10人まで」全高校ランキング。

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