国語のチカラ ~「読み、書き、表現」アップの鉄則~

作文に具体例や体験談を盛り込むコツは? 読み手の心をつかむ書き方

2020.07.27

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南雲 ゆりか
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小学生の課題としておなじみの「作文」。体験などをもとに考えや感想を原稿用紙2~3枚くらいにまとめるものが一般的で、ジャンルとしては随筆に当たります。易しい言葉で書かれていても、子どもらしい感性にあふれた作文は、読み手の心をつかみます。語彙が少ない、書くのは苦手、というお子さんでも魅力的な作文は書けます。どのように書けばよいか、お話ししたいと思います。

一昨年から、ある作文コンクールの審査をさせていただいていますが、興味深いことがあります。立場の異なる審査員たちがそれぞれの観点で評価をするにもかかわらず、全員の心をわしづかみにしてしまう、不思議な力をもった作品があるのです。しかも、それが低学年の作品であることが少なくありません。

洗練された文章ももちろん高い評価を得ます。一方で、表現は幼くても、しっかりと自分の世界を表現している作文は心に響きます

そうした作文には次のような特徴があります。まず、体験したことが具体的に書かれているということです。さらに、書き手の思いや人柄、個性がよく伝わってくるということも挙げられます。

「具体的な表現」は、作文の最も大切な要素のひとつです。くわしくてリアリティーのある表現を読めば、イメージが膨らむからです。イメージできれば、書き手の気持ちが理解でき、心が共鳴するような感覚になります。

それでは、体験をくわしく具体的に書くためにどんな方法があるか、いくつか挙げてみたいと思います。

国語のチカラ ~「読み、書き、表現」アップの鉄則~

① その場にいない人に伝えるつもりで書く

見ていない人にもわかるように書く、というのが作文の基本的な心構えです。文章を書き慣れていない子ども達の多くは、書くのに精いっぱいで、読み手に伝わるかどうかをあまり考えていません。「何が」「何を」という肝心な要素を書き落としていても、気づかずにいます。

お子さんがそのような書き方をしていたら、「これはだれがやったのかな?」などと問いかけて、書き足すよう促すとよいでしょう。

②「会話文」を入れる

話した内容をそのまま「 」で示すのが会話文です。会話文を適切に入れると、生き生きとした印象になります。

たとえば、お母さんと一緒に草むしりをした場面の書き方を考えてみましょう。「庭がきれいになった。」と書けば、事実は伝わります。でも、「『ああ、すっきりした』とお母さんが汗をふきながら言った。」とした方が、作業の大変さや達成感が伝わります。庭を背景に晴れ晴れとしているお母さんの様子も目に浮かびますね。

③ 量や大きさを数字で表す

大きさや長さ、重さ、量、距離、時間などは数字で表すと説得力が増します。たとえば、水族館のジンベエザメが大きくて驚いたことを伝えるなら、「5メートル以上あるそうだ」と数値を書くと読み手にもわかります。「3時間も歩いた」と書けば「すごく疲れた」とか「大変だった」とか書かなくても、読んだ人にはその大変さが伝わります。

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