総合型・学校推薦型選抜に挑む

AO・推薦入試 今の高3生から新制度で何が変わる? コロナの影響は??

2020.07.27

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上野 創
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大学のAO・推薦入試の名称と中身が、今の高校3年生が受ける2021年度入試から変わります。それぞれ「総合型選抜」「学校推薦型選抜」と改称され、いずれも「学力重視」が打ち出されました。今年は、新型コロナウイルスの感染も影を落とします。まずは新制度を正しく理解するところから始めましょう。

「知識・技能」「思考力・判断力・表現力」重視、日程後ろ倒し 

高校時代に得たもの、大学に入って学びたいこと、社会に貢献したいことなどを文書にまとめて出願し、試験では社会問題などについて小論文を書き、面接で志望の理由やこれからのビジョンを語る――。

そんなAO入試、推薦入試で大学に入る学生が増えてきた。ただ、「学力の把握が不十分」「早く合格が決まるため、高校卒業まで無為に過ごす生徒がいる」といった弊害も指摘されたため、今の高3生が受ける2021年度入試から制度が変更される。

まずAO入試は総合型選抜へ、推薦入試は学校推薦型選抜へ名前が変わる。これまでは「人物本位」を前面に出し、ほとんど書類や面接のみで選抜する例もあったが、「知識・技能」「思考力・判断力・表現力」などをよりしっかりと問うようになる。

日程も、「決まるのが早すぎる」という批判を受けて全体的に遅らせる。総合型の出願は9月1日以降に。21年度入試では新型コロナウイルスの影響でさらに遅らせ、20年9月15日以降になる。規定のなかった合格発表も、総合型が11月1日以降、学校推薦型が12月1日以降となる。

総合型はそれぞれの大学・学部が、アドミッション・ポリシー(求める学生像)を示し、独自に選び方を工夫している。大学によって異なるので、志望先の入試要項をしっかり読んでおくことが重要だ。

最初に出願時の書類審査がある。受験生が書く「志望理由書」、高校時代の成績や活動などを記す「活動報告書」「調査書」などが一般的。出願要件や判定基準として、英検やTOEFLなどの民間英語試験を活用する私立大も多い。

小論文はさまざまな種類がある。あるテーマについて自分の意見を書くタイプ、論考などを読んだうえで示されたデータなどを論拠としながら要約や論述するもの、教科の内容に基づく出題などで、それらの複合型もある。

面接もいくつものパターンがある。志望理由をより詳しく聞かれて話したり、その場や事前に出された問題・課題について答えや考えを説明したりする。複数の受験生による集団面接や討論という形もある。

指定校制推薦と公募制推薦

学校推薦型は、大学側が指定した特定の高校の生徒だけが応募できる「指定校制推薦」と、そうした枠がない「公募制推薦」に大別される。前者は応募できる人数が限られるため、出願前に高校内で選抜がある。後者は基本的に誰でも出願でき、総合型と似ている。いずれも総合型同様に、書類審査、小論文、面接などにより選考される。

「学力も重視」という流れのなかで、総合型・学校推薦型ともに選抜時に学力を測ったり、大学入試センター試験の後継となる大学入学共通テストの受験を課したりする傾向にある。

九州産業大のAO入試「育成型入試」では、大学のアドミッションオフィサーが出願前に高校生と面談する=2019年、同大提供
九州産業大のAO入試「育成型入試」では、大学のアドミッションオフィサーが出願前に高校生と面談する=2019年、同大提供

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