総合型・学校推薦型選抜に挑む

新たな総合型選抜などを始める3大学に聞く「受験生に求めているものは?」

2020.07.29

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山下 知子
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AO・推薦入試(いまの高校3年生が受験する2021年度入試から総合型・学校推薦型選抜)による入学者比率は年々高まっています。国公立大では2000年度入試の11%から19年度には19%に増えました。19年度にすでに5割以上を占めるに至った私立大も動きを止めていません。大学は何を受験生に求めているのでしょうか。21年度入試から新しい総合型選抜などを始める金沢、島根、中央の3大学に聞きました。

金沢大KUGS特別入試「入試を通じて論理的思考力が鍛えられます」 

学長補佐(入試・入試改革担当)兼高大接続コア・センター長の岩見雅史教授

金沢大では、全学域で「KUGS特別入試」と「超然特別入試」を始めます。超然特別入試は、大学が主催するコンテストで入賞することで出願できます。KUGSは「金沢大学グローバルスタンダード」の頭文字を取ったもので、金沢大が育てたい五つの基準を示しています。KUGS特別入試では、出願前に大学のプログラムを受講して課題レポートを提出してもらいます。プログラムは通年で開講しています。入試が「季節もの」という時代は終わったと思っています。

高校1年次からプログラムを受講できます。プログラムは多彩です。探究的な学習に取り組んできた高校生らが共通のテーマのもと議論するラウンドテーブル、そしてセミナー。対面に加え、Web配信もしています。テーマも「環日本海交流2000年の歴史」「術中輸液と輸血療法」など、幅広い分野を用意しています。

セミナーを受けたら、1200字前後の課題レポートを出してもらいます。課題レポートは感想文とは違います。初めは多くが感想文になっていますが、大学教員が高校生とやり取りし、必要に応じて書き直してもらいます。一人ひとりの高校生と向き合い、フィードバックをするという相当な覚悟でやっています。

こうした過程を通じ、論理的思考力が鍛えられると思っています。入試の仕組みを通じて、学生を育成していると言えますね。大学の学びにソフトランディングでき、また、自分の興味関心のある分野がより鮮明に分かるため、高い意欲を持って大学生活を始められるとも考えています。

意識の高い、多様なバックグラウンドを持つ学生が集まることで、学生同士が切磋琢磨(せっさたくま)できるはずです。こうした環境で学んだ学生は、社会が直面する多くの困難な課題を、解決に導けるはずだと期待しています。

【文中写真】金沢大キャンパス
金沢大角間キャンパス=同大提供

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