大学合格者ランキング 現役「進学率」編

京大は奈良の私立と大阪の公立が20%超え、目立つ公立高の健闘

2020.08.11

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安田 賢治
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大学合格者ランキングでは、1人の受験生が本命と併願の大学・学部に複数受かった場合、合格の数をすべて数える「延べ合格者数」が一般的だ。本連載では、同じ大学の複数学部に合格した際には1人と数える「実合格者数」についても紹介してきた。進学実績をより正確に表すのが、実際にどの大学に進んだかを示す「進学者数」だ。現役の進学者数を卒業生数で割った現役「進学率」について、大学通信の安田賢治常務が解説する。

毎春、高校別の大学合格者数ランキングが注目を集める。ただ、合格者のうち何割が進学しているかは別の話だ。そこで、現役の大学進学者数を全国の高校にアンケートし、1933校から回答を得た。今回はその中で京大の現役進学率をまとめた。

京大の合格者現役率(現役合格者数÷全合格者数×100)は、特色入試を含め直近の3年で、61.6%、61.1%、63.9%と推移している。最近の大学入試では現役進学志向が高まっており、浪人生が減っていることも影響している。30年前の京大の合格者現役率は54.8%だから、この間に10ポイント近く高くなっている。その合格者の中で実際に京大に進学した生徒の割合(本命率)は99.8%で、100%ではない。とはいえ、東大の99.6%よりわずかだが高く、100%未満の高校は数えるほどしかない。京大人気の表れとみていいだろう。

高校ごとに卒業生数のうち京大に現役進学した生徒の割合を表す京大現役進学率(現役進学者数÷卒業生数×100)トップは、東大寺学園(奈良)の20.8%だった。5人に1人は京大に現役進学している計算だが、東大現役進学率トップの筑波大附駒場の44.7%に比べると、かなり低い。東大ランキングでは京大以上に上位校の寡占が進んでいるからといえそうだ。近畿の学校では国公立大医学部人気もなお高いため、京大一辺倒にはなりづらく、進学先が分散していることも背景にありそうだ。

2位は、現役合格者数トップの北野(大阪)の20.2%だった。北野は現浪合わせた合格者数が100人で3年連続の首位だが、現役進学率では僅差で2位に甘んじた。浪人が多いからと思われるかもしれないが、合格者現役率は72.0%で、現役合格者が多い。

東大寺学園と北野の2校が、現役進学率20%超えだ。以下、灘(兵庫)の14.1%、堀川(京都)の13.8%、現役合格者数2位の天王寺(大阪)の13.6%、大阪星光学院(大阪)の13.3%と続く。東大とは対照的に、公立高の健闘が光る。

100%現役の駒場東邦と小倉、浪人が多い西や麻布

一方、高校によって合格者現役率に差があるのも京大の特徴だ。21位の駒場東邦(東京)は11人合格・進学で現役進学率は4.9%だが、合格者現役率は100%だ。同じように42位の小倉(福岡)も合格者現役率は100%だった。19位の須磨学園(兵庫)は24人が現役合格で、合格者現役率は92.3%と高い。逆に合格者現役率が低い学校もあり、50%以下なのは8位の洛星(京都)、9位の甲陽学院(兵庫)、23位の神戸(兵庫)、39位の茨木(大阪)、46位の明和(愛知)などだ。学校にもよるが、私立男子校と公立高でこの傾向が強く出ている。

また、近年、京大人気の高まりで、東京圏からの合格・進学者が増えている。その上位を見ると、西(東京)の全合格者数は22人で東京圏トップだが、現役合格者は4人にとどまる。国立(東京)も16人合格で現役は8人、麻布(東京)は14人合格で現役は6人だ。駒場東邦のように全員が現役の学校もあるが、総じて東京圏の学校は、現役合格者が少ない傾向がみられる。

※次のページから「京大」現役進学率「0.1%まで」全高校ランキング。

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