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農学部、新設相次ぐ理由とは AI・ロハス…偏見なくしたら先進的でスマート 若者を魅了

2020.08.24

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山下 知子
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近年、農学系の学部や大学の新設が相次いでいます。食料生産だけでなく、生命科学や環境、地域振興、食産業といった幅広い分野を扱い、食の安全や気候変動による食糧危機など、グローバルな課題に挑戦していく学問への関心が高まっているようです。就職にも強く、若い世代にとっては、「ロハス(地球環境保護と健康を重視する生活の仕方)」などの言葉に代表される、新しい価値観を持った分野として認知されている面もあるようです。(写真は、実習に参加する新潟食料農業大学の学生たち=同大提供)

データサイエンスを駆使した近未来型農業も

摂南大学(大阪府寝屋川市)は2020年春、大阪府内で唯一となる農学部を開設しました。農業生産学、応用生物科学、食品栄養学、食農ビジネス学の4学科があります。荻田喜代一学長は「『農』と『食』は社会を支える根っこ。高齢化する日本社会では健康面から『食』への関心が高く、『農』をどう持続させていくのか、自給率低下をどうするのかといった喫緊の課題もある。活躍できる人材を育てたい」と話します。20年度入試(一般入試前期A日程)では、1918人が志願し、競争率は3.7倍でした。

摂南大は既存の薬学部や看護学部との連携を進めるそうです。摂南大の学校法人は大阪工業大も運営していることから、データサイエンスやAIを駆使した近未来型農業も模索します。荻田学長は「大阪という都市にあるからこその農業も考えたい。最先端のバイオテクノロジーから流通や消費行動まで、文理の壁を越えて幅広く学んでほしい」と言います。

ミカン栽培について学ぶ静岡県立農林環境専門職大学の学生たち=同大提供
調理学実習に取り組む、摂南大食品栄養学科の学生たち=同大提供

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