大学合格者ランキング2020 現役「進学率」編

難関10国立大は兵庫の私立、東京の国立、大阪と北海道の公立の4校が4割超え

2020.08.25

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安田 賢治
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大学合格者ランキングでは、1人の受験生が本命と併願の大学・学部に複数受かった場合、合格の数をすべて数える「延べ合格者数」が一般的だ。本連載では、同じ大学の複数学部に合格した際には1人と数える「実合格者数」についても紹介してきた。進学実績をより正確に表すのが、実際にどの大学に進んだかを示す「進学者数」だ。現役の進学者数を卒業生数で割った現役「進学率」について、大学通信の安田賢治常務が解説する。

毎春、高校別の大学合格者数ランキングが注目を集めるが、合格者のうち何割が進学しているかは別の話だ。そこで、現役の大学進学者数を全国の高校にアンケートし、1933校から回答を得た。今回は、旧7帝大に東京工業大、一橋大、神戸大を加えた「難関10国立大」の現役進学率をまとめた。

今年、合格者のうち何%が実際に進学したかを示す本命率(現役進学者数÷現役合格者数×100)は、難関10国立大全体で97.5%だった。大学別にみると京大が99.8%で最も高く、東大99.6%、一橋大99.3%、名古屋大99.1%、東京工業大99.0%、大阪大98.4%、東北大97.5%、九州大と神戸大95.7%、北海道大93.0%の順だった。

さすがに難関国立大だけあって本命率は総じて高いが、その中で比較的低かった九州大、神戸大、北海道大に共通するのは、後期入試の募集人員が多いことだ。今年は北海道大492人、神戸大398人、九州大277人だった。その次に募集人員が多い東北大の98人に比べ、桁違いに多いことがわかる。

最近の国立大併願では、前期で第1志望を受け、後期は難易度を下げたり、地元の大学を受けたりするのが一般的だ。ただ、後期に合格するということは、前期が不合格だったことにほかならない。後期で合格しても前期の第1志望を諦めきれず、入学を辞退する受験生が少なくないのだろう。後期の募集人員が多い大学の本命率が低くなっているのは、そのためとみられる。

本命率低下の背景にコロナ禍の影響か

今年、難関10国立大全体の本命率は、昨年の98.1%から0.6ポイント下がっている。これはコロナ禍の影響も考えられる。入学手続きをする3月から新型コロナウイルスの感染が拡大しており、地元以外の大学への進学を断念した受験生もいるのではないか。特に北海道大は昨年の96.2%から3.2ポイントも下落しており、10国立大の中で最大だ。北海道大では、大学職員が新型コロナ感染症にかかったため後期入試が中止になり、センター試験の成績で合否を判定した。その影響もあったのかもしれない。

現役進学率を高校別に見ると、トップは灘(兵庫)の48.6%で、2位は筑波大附駒場(東京)の47.8%だった。3位は北野(大阪)、4位は札幌北(北海道)で、ここまでが40%超え。つまり、高3生の10人中4人が現役で難関10国立大に進んだことになる。

北野は京大の、札幌北は北海道大の、現役進学者数トップだ。各大学の現役進学者数トップ校を見ると、東京大は開成(東京)で難関10国立大現役進学率11位、東北大は仙台第二(宮城)で19位、名古屋大は一宮(愛知)で21位、大阪大は茨木(大阪)で17位、九州大は修猷館(福岡)で28位、東京工業大は浅野(神奈川)で20位、一橋大は国立(東京)で52位、神戸大は神戸(兵庫)で26位だった。難関10国立大中、京大と東京工業大を除いていずれも大学所在地の地元校がトップだった。

また、本命率が9割を超えることから必然的に、現役合格者数が多い学校が進学者数でもトップに立っている。例外は神戸大で、現役合格者数トップは須磨学園(兵庫)の43人で、神戸は38人だった。それが進学者数では逆転し、神戸がトップだった。

次のページから「難関10国立大」現役進学率「5.0%まで」全高校ランキング。

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