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スポーツの価値を社会へ、個人へ広げる 日本体育大学スポーツマネジメント学部

2020.09.16

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西島 博之
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2019年のラグビーW杯、来年に開催延期となった東京五輪・パラリンピック――。スポーツに対する関心が大きく盛り上がるなか、スポーツが持つ価値をさらに広げていくためのリーダーを育てようと、日本初の学部が誕生した。※写真は、スポーツ・レクリエーションや生涯教育の指導者としての技術を学ぶレクリエーション実技(日本体育大提供)

 スポーツツーリズムで離島を活性化したい

スポーツマネジメント学部で学ぶ学生の将来の進路は大きく二つの方向がある。スポーツビジネスについて学ぶスポーツマネジメント学科では、実際にスポーツビジネスを展開する企業、スポーツ用品メーカー、イベント会社、プロのスポーツチームなど。一方、個人に対するスポーツ支援・指導の力を身につけるスポーツライフマネジメント学科では、教員や障害者スポーツ指導員、キャンプのプログラムなどの指導を行うキャンプインストラクター、体育施設管理士、スノーケリングインストラクターといったさまざまな免許・資格を取得し、地方公共団体やスポーツクラブなどで指導者としての道に進むことが考えられる。

学生は、どのような思いで学んでいるのか。2018年入学の1期生2人に話を聞いた。

横浜・健志台キャンパスのスポーツマネジメント学部には、歴代五輪大会のポスターが展示してある(撮影/大野洋介)
横浜・健志台キャンパスのスポーツマネジメント学部には、歴代五輪大会のポスターが展示してある(撮影/大野洋介)

スポーツマネジメント学科3年の山下玲也さんは八丈島(東京都)の出身だ。島では人口減少と高齢化が同時に進む。この課題を解決するにはどうしたらいいのか。考えを巡らせるうちに気づいたのが、スポーツの価値だという。

「私自身、スポーツが大好きで、多くのスポーツの魅力に触れてきました。スポーツの価値を最大化して社会に貢献するためには、スポーツマネジメントを学ぶ必要があると思い、日本で初めて創設されたこの学部を選びました」

山下さんが感じる学科の特長は、理論と実践を学べることだという。特に2年次の「スポーツビジネス現場実習」では、3年次のインターンシップの前に現場を体験でき、授業で学んだ知識や理論を現場で活用できるという。

「実習では、社会が求める人材を理解するとともに、自分の将来を展望することもできます」(山下さん)

卒業後は八丈島に戻って事業を立ち上げ、離島と本土をつなぐ役割を担いたいという。

「スポーツツーリズムを推進して、八丈島に観光に来る人を増やし、離島に対するイメージを変え、移住してくる人の増加につなげたいと考えています」(同)

野外活動を通して青少年教育に携わる

「高校生のころからスポーツの魅力を伝える仕事がしたいと考えていました」

そう話すのはスポーツライフマネジメント学科3年の草場紅里さんだ。これまでスポーツを通じて多くの人と出会い、価値観を深めてきた草場さん。同学科では障害者スポーツやスポーツ・レクリエーションなど、草場さんがいままで経験したことのないスポーツを実践できることに魅力を感じたという。

「授業では、マネジメントとは何かから始まり、学年が上がるにつれ、野外活動やレジャーなど、さまざまな立場からスポーツを支え、広げるための知識や実践力を学ぶことができます」(草場さん)

スポーツを支える仕事の多さに驚くとともに、視野が広がっていくのを感じるという。そんな日々の学びのなかで、将来の目標も定まってきた。

「野外活動を通して青少年教育に携わりたいと考えています。大学で学んだことを生かして、体を動かすことの魅力を多くの人に伝えていきたいですね」(同)

体操競技館は、大学としてはトップレベルの充実した設備を持つ(撮影/大野洋介)
体操競技館は、大学としてはトップレベルの充実した設備を持つ(撮影/大野洋介)

【大学メモ】

1891年創立の体育会(後の日本体育会体操練習所)を前身とし、1949年に開学。東京・世田谷と横浜・健志台にキャンパスを持つ。学部学生数は7281人(2020年5月1日現在)。スポーツマネジメント学部は五つある学部の中で5番目にできた学部。入学定員は255人。

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