大学合格者ランキング2020 現役「進学率」編

MARCHトップ5は東京圏の公立校 大学別「本命率」は青学が首位

2020.09.15

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安田 賢治
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大学合格者ランキングでは、1人の受験生が本命と併願の大学・学部に複数受かった場合、合格の数をすべて数える「延べ合格者数」が一般的だ。本連載では、同じ大学の複数学部に合格した際には1人と数える「実合格者数」についても紹介してきた。進学実績をより正確に表すのが、実際にどの大学に進んだかを示す「進学者数」だ。現役の進学者数を卒業生数で割った現役「進学率」について、大学通信の安田賢治常務が解説する。

毎春、高校別の大学合格者数ランキングが注目を集めるが、合格者のうち何割が進学しているかは別の話だ。そこで、現役の大学進学者数を全国の高校にアンケートし、1933校から回答を得た。今回はMARCH(明治大、青山学院大、立教大、中央大、法政大)への現役進学率をまとめた。

MARCH合計の本命率(現役進学者数÷現役合格者数×100)は35.1%(付属・系属校を除くと32.1%、以下同じ)だった。大学別にみると、明治大31.7%(29.2%)、青山学院大46.3%(46.1%)、立教大35.8%(32.5%)、中央大33.8%(31.8%)、法政大34.0%(28.3%)だった。青山学院大の本命率が高いが、それだけ第1志望者が多いということだろう。

そのMARCHの現役進学率トップは付属・系属校を除くと、小金井北(東京)の27.6%だ。2位は希望ケ丘(神奈川)の27.5%、3位は鎌倉(神奈川)の26.6%。以下、横浜国際(神奈川)、相模原・県立(神奈川)、私立トップの東京都市大等々力(東京)、公立中高一貫校の稲毛(千葉)と続いた。

東京都は進学に力を入れる学校として、「進学指導重点校」に日比谷、西など7校、「進学指導特別推進校」にランキング12位の駒場、15位の町田など7校、「進学指導推進校」にトップの小金井北、11位の日野台など13校を指定している。それぞれ選定基準が異なり、進学指導重点校では東大、京大など4大学と国公立大医学部医学科に現役合格者15人が基準となっている。

神奈川勢が多い背景にキャンパスの立地と相互乗り入れ

こうした施策は、東京だけでなく多くの自治体が行っている。神奈川県は「学力向上進学重点校」に横浜翠嵐、湘南など4校を、「学力向上進学重点校エントリー校」にランキング2位の希望ケ丘、3位の鎌倉、5位の相模原・県立、8位の横浜緑ケ丘など13校を指定している。9位の金沢は横浜市立で、横浜市が「進学指導重点校」に指定している。このようにランキング上位には、自治体から進学に力を入れる学校として指定されている公立校が多い。ただ、指定トップクラスの学校は出てこない。MARCHの合格者は多くても、実際には難度のより高い早慶などに進学する生徒が多いからだろう。

ランキング上位には神奈川の高校が多いのも特徴だ。トップ20校のうち11校を占める。MARCHの5大学ともメインキャンパスは東京だが、明治大、青山学院大は神奈川に、中央大、法政大は神奈川に近い東京・多摩地区にキャンパスがあり、十分に通学圏内だ。立教大は東京・池袋駅近くにメインキャンパスがあり、神奈川からは近くない。ただ、近年、神奈川から東京への鉄道の相互乗り入れが進み、JR湘南新宿ライン、東京メトロ副都心線の開業で、乗り換えなしで池袋に行けるようになった。昨年暮れからは神奈川を走る相鉄線がJRに乗り入れ、池袋の手前の新宿まで乗り換えなしで行ける。神奈川から東京に通いやすくなったことで、立教大の人気が上がったとみられる。

※次のページから「MARCH」現役進学率「5.0%まで」全高校ランキング。

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