コロナ時代の「留学」

コロナで留学が中止に・・・若者と教員が意見交換 「もっと相談先や交流の機会を」

2020.09.15

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上野 創
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斉藤 純江
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新型コロナウイルスの感染拡大で、留学に影響が出た学生たちの声を聴く催しが今夏、オンラインで開かれました。緊急帰国したり、渡航を中止・延期したりした若者たちからは、無念な気持ちや先への不安が語られました。同時に、気持ちを切り替えようとする言葉や、同じ境遇の同世代との交流を求める声も。催しでのやりとりを紹介します。(写真は、7月の「生徒・学生の未来会議」に参加した学生たちと9月にやりとりする玉川大国際教育センターの高城宏行さん=左上)。

このために勉強してきたのに……落胆や不安 「でもできることはある」

「生徒・学生の未来会議」と題された催しは7月31日、「グローバル人材育成教育学会」の教育連携部会が主催しました。大学や高校の教職員ら約30人と、大学生6人、高校生3人、短大既卒生1人の計10人の若者が参加しました。

部会長で、桐蔭学園高校の奥山則和・グローバル教育センター長によると、6月末に同部会がオンラインで緊急会議を開いたとき、当事者である生徒・学生の参加がなかったため、発言の機会を設けようと企画したそうです。

催しでは、高校生と大学生が自身の経緯を報告。若者だけの二つの班に分かれて率直に話し合った後、全体で意見交換する、という流れで進みました。

観光会社でのインターンシップを体験しようとプログラムで春休みを利用にし、マルタへ行く予定だった愛媛大学附属高校3年の布こころさん(17)は、「このために英語を勉強してきて、どのぐらい上達したかも含めて楽しみにしていました。たけれど、目標が消えてしまった気がしてものすごく落ち込みました」と語りました。

将来の夢は国際機関で働くこと。海外の大学への進学も視野に入れていましたが、この状況では難しいため、国内の大学への進学に切り替えました。日本の大学に進学後、大学の留学制度を利用したり、日本に来る留学生と学んだりすることを期待していますが、「交換留学ができるのか、留学生が日本に来るのか、大学の先生に聞いても「『分からない』』と言われたそうです。「海外で現地の人と暮らしたり、一緒に授業を受けたりする経験を、私は積むことができるのでしょうか」と不安も口にしました。

留学断念
感染拡大前、外国人観光客向けに観光ボランティアをして英語を磨いていた布こころさん=本人提供

一方で、「英語力については(留学しなくても)自分できることがある」「新型コロナの影響を追加するなど公的機関に提出する留学計画書を練り直したり、電話がつながらないなかで航空会社と英語で何度もやりとりしてキャンセル手続きをしたり、留学計画書をつきつめ直したり、見通しが読めないなかで対応する行動力は身についたと思う」とも話しました。

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