コロナでどうなる大学入試
高校の進路指導は2カ月遅れ 進路相談のプロに聞く
2020.09.25

総合型・学校推薦型へシフトする成績中位層
大学選びで生徒とぶつかるのは保護者の意向です。生徒が国際系とか医療系に行きたいと思っても、親がコロナの影響を考えて「やめたほうがいい」と言えば、志願者は減ります。親の意向がどう出るかが大きいのです。
地方はこれまでインバウンドの観光で潤ってきましたが、外国人が来なくなりました。また留学した先輩が帰ってこられない話を聞いているので、国際系は敬遠するでしょう。地方で安定しているのは資格系で、医療や看護は最終的には減らないと思います。コロナ禍のなか、情報系は注目を集めています。
9月に入り、生徒は安全志向を強めています。地方の生徒にとって大学入学共通テストの内容は今までより難しくなるので、総合型や学校推薦型選抜を早めに受け、進学先を確保しておきたいと考えています。その傾向は成績中位層の生徒に濃厚で、親も早めに決めてほしいと思っています。新型コロナウイルスの感染状況がどうなるか先が見えず、一般選抜までどれだけ生徒を引っ張れるかわからない状況です。
しかし、受験生には最後まで志望校に向かって力を尽くしてほしいものです。