「教室に入れてもらえなかった中学生」から考える校則 学生たちがオンライン勉強会

2020.10.14

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山下 知子
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校則って何のためにあるの? 教師を目指す学生らが10月16日午後7時から、オンラインで校則について考える勉強会「教室に入れてもらえなかった中学生~『校則』の事例から『子どもの権利』を考える」を開きます。現役中学生も登壇します。

義務教育なのになぜ教室に入れないの? 校則って何?

勉強会を企画したのは、教員の働き方などについて考える学生団体「Teacher  Aide」埼玉支部と、オンラインイベントをサポートする学生グループ「よんはちアカデミア」。教室に入れてもらえなかった経験がある中学生の語りから、学校教育の現状や子どもの権利について考えます。

登壇する中学生は、東日本の公立中学校に通う3年の男子生徒。伸ばしてした髪を理由に半年近く、教室に入れてもらえませんでした。登校しても別室に連れて行かれ、給食前には自宅に帰される日々。3年生になる時に校長が代わり、ようやく教室への登校がかなうようになりました。

「校則は子どもに無効力感を植え付ける」 企画した大学生

企画した学生の一人で、日大文理学部教育学科3年の五十嵐悠真さんは、この中学生から話を聞き、「怒りしか感じなかった」と言います。「義務教育なのに、髪形で教育を受ける権利を奪われるのはなぜなのか。教育の名の下で、意味不明なことが行われていると思いました」

五十嵐さんは都内の私立高校に通っていた頃、校則を変えるよう声を上げた経験があります。学校指定の防寒用コートが高額だったため、生徒が自由に選べるように求めました。 「一人親家庭に奨学金を出す制度があった学校。裕福な家庭の生徒ばかりではないのに、なぜ高額なコートを買わせるのか不思議だった」と振り返ります。

全クラスをまわってコートについて話をし、全校生徒を対象に任意投票を実施。全生徒の7割が投票し、投票した生徒のほとんどがコートの自由化に賛成しました。結果をもとに要望書を学校に出したところ、コートの指定は廃止されたそうです。

五十嵐さんは「理解ある先生たちでよかった」と言います。ただ、校則は「立法、行政、司法」の三権すべて学校側が持ってると感じています。今回の勉強会の運営メンバーの一人は、高校時代に校則を変えようとしましたが、かないませんでした。この時の生徒会長は、校長と教頭、生活指導担当によって一室に閉じ込められ、学校側は高圧的な態度で生徒会を抑え込もうとしたそうです。五十嵐さんは「『どうせ変えられない』『3年間我慢すればいい』などと考えてしまいがち。子どもに無効力感を植え付けてしまうのが校則です。そういった面からも校則や教育について考えられれば」と話します。

オンライン勉強会は10月16日午後7~9時、テレビ会議システムZoomを使って行われます。第1部に中学生が登壇し、第2部で校則問題について研究する大学院生が教育学の視点から校則について話します。第3部は、参加者によるディスカッションです。申し込み、連絡先はこちらから。

教室に入れてもらえなかった中学生

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