家族のとなりに新聞を

新聞と初めて出会った日 ぼくらはカタカナ探検隊 「ひらがな」がやっとのはずが…

2020.11.04

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関口 修司
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  • ひらがながやっと書けるようになった小学校1年生。「かたかなをみつけよう」の授業を訪問。

  • 教科書の音読に続き、こども新聞からカタカナ言葉探し。初めて大量の文字に触れた子も多い。

  • 堰(せき)を切ったように食いつく子供たち。「赤えんぴつ足りない」「手がブルブル」と満足そう。

新聞に大量の文字、食いつく子供たち

対面授業1カ月の小1、「ひらがな」がやっとのはずが

9月中旬に東京の郊外にある小学校の研究授業を訪ねました。密を避けるため、担任ともう1人が同じ指導案で1年生の授業を行いました。入学式後すぐに休校、分散登校を経て通常の授業に戻ったらすぐ短い夏休み、対面授業は実質1カ月程度。ひらがながやっと書けるようになったところで迎えた当日です。私は担任の指導する教室に張り付きました。授業は国語「かたかなを みつけよう」。

「習った文字は、なんだっけ?」で幕が開きました。子供たちは一斉に「ひらがな!」。「他の文字は?」に「漢字」「カタカナ」と続きます。そこで、先生は「カタカナで書く言葉を見つけよう」と目当てを伝え、「みんなはカタカナ探検隊」と呼びかけると、子供たちはやる気満々。まずは教科書の音読です。「おさらにサラダ スープはスプーン……」。「ひらがなでない言葉に丸を付けて」と指示し、全員がカタカナのイメージをつかんだことを確認。「どういう言葉をカタカナで書くのかな?」と質問すると、「英語」「外国の言葉」。気付いている子もいるんだなと感心していると、次の課題が示されます。

カタカナ次々、「赤えんぴつ足りない」「手がブルブル」

「ゲストを紹介します。こども新聞さんです」。先生は「ぼくの記事には、カタカナの言葉がいくつもあるよ。どうぞ探してみてください」と、なりきって語ります。1人1紙が配られました。こども新聞とはいえ、大量の文字に触れたのは生まれて初めての子も多い。大丈夫だろうか、飽きたら収拾がつかなくなるのでは。心配をよそに子供たちは堰(せき)を切ったように、紙面からカタカナ言葉を見つけて丸を付けていきます。その真剣な表情には幼さは感じられません。ぶつぶつつぶやきながらカタカナの読み方にも自然に慣れていきます。

関口コラム2

活動が15分を過ぎても、食いつきは変わりません。先生が「そろそろ時間です」と言うと、「終わってません!」。「それじゃ、もう少し時間をとります」に、「イエーイ!」。先生が終わりを告げると、「面白かった」「赤えんぴつ、何本あっても足りないよ」「もう、手がブルブル」と、満足そうな声が止まりません。まだ探し続けている子も。

授業後、「1年生の担任をしたくなりました」と高学年の先生。私は「来年はカタカナ探検隊が『コロナ』を発見しない授業になると良いですね」と返しました。

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