『ドラゴン桜2』桜木建二が教える 2020教育改革

悩める教師のバイブル 著者が語る「これからの教師に必要な役割」

2020.11.05

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桜木 建二
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教育にまつわるものごとの変化は、速くて激しくなる一方だ。流れについていくのに、子どもたちもその親もたいへんな思いをしているわけだが、同じく翻弄されつつもぐっと踏ん張っている人たちがいる。学校の教師だ。環境の変化や教育改革の荒波を最もまともに浴びているのは、現場を預かる先生たちだ。
そんな悩める教師を導く書としてこのところ話題になっているのが、「まんがで知る教師の学び」「まんがで知る 未来への学び」の両シリーズだ。
タイトルの通り漫画を通して、教師はいまどう現実と向き合いみずから成長していかねばならないか。また、2020年度から全面実施されている新しい学習指導要領のポイントはどこか。わかりやすく教えてくれる本である。著者の前田康裕さんは、熊本で小中学校の教諭や教頭などを務めたあと、熊本大学教職大学院で研究・教育に携わってきた。教育の現場でいま何が起きているか、実態を伺おう。

2020年の教育改革でたいへんなのは、実は先生たち

前田さんは現場経験も豊富で、かつ教育学の理論にも通じているという稀有な存在。

だからこそ、「まんがで知る」シリーズをかき継ぐこともできようというものだ。ちなみに、漫画もご本人が描いている。

『まんがで知る 未来への学び 1~3』では、新教育課程の理念を、ストーリー仕立てで解説している。

舞台は、少子高齢化が進み勢いが衰えつつある町とその中学校。子どもたちは授業でポスター制作の課題を出され、配布されたタブレット型端末を手に町へ出る。教師と子どもは、地域の住民とともに町の活性化を目指す―。

話の展開の中にICT(情報通信技術)の導入と活用、アクティブラーニング、地域との連携など、学校が抱える喫緊の課題がゴロゴロと含まれているんだ。

知識を詰め込んで終わり、の学習観は刷新すべし

「変化の大きな時代に、教育はどう変わっていくべきかがよくわかる本にしました」

と、前田さんが執筆の意図を教えてくれたぞ。

「最も言いたかったのは、先生、親、子どものすべてが、学習観を変えていかないといけないということです」

なるほどこれまでなら、とにかく知識をたくさん蓄えましょうという「知識伝達型」の学びがノーマルな学習観だったといえそうだが、これを変えないといけない?

「そうです。教師は『知っている人』であり、子どもという『知らない人』の前に立って知識や技能を伝える。

そんな前提のもと、これまで学校の授業はおこなわれていましたね。

先生のその伝達能力自体はよく磨かれていて、授業をしているときは知識技能がしっかり伝わっていたと思います。

ただしせっかく頭に入れたはずの知識技能は、テストが終わるとだんだん薄れていってしまう。大学受験向けの勉強なんてとくにそうでしょう。試験後にはほとんどさっぱり忘れてしまったり。

ある特定の時期だけ知識を詰め込んでおけば事足りる。そういう学習観は、刷新するべきときが来ています」

そうか、ではどのような学習観へとシフトすべきなのか。

悩める教師のバイブル、大人気シリーズの著者が語るこれからの教師に必要な役割

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