東大生と起業

第7回◆コンサル会社を経て起業 「日本の産業の変化は遅すぎる」

2020.11.10

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中村 正史
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産業の課題を知って起業しようとマッキンゼーに入社

スタンフォード大学・大学院出身でアップルにいた小橋昭文CTO(最高技術責任者)と2人で創業してから約3年で、社員数は91人になった。大阪にも関西支社を置く。デンソー、キーエンス、三菱商事などからの転職組も多く、社員の中に東大卒が十数人いる。

加藤CEOは開成中学・高校から現役で東大に入り、1年の時から知人と新規事業をするうちに事業の面白さに興味を持った。営業のインターンシップにも複数参加し、開発力と売る力があればビジネスになると思った。2年次の後半から3年次にかけて医療機関を顧客にした事業を起こし、4年次には知人のベンチャーに入って働いていた。

「大学卒業時は事業を続けるか、会社に入るか悩みました。一度、会社に入って産業の深い課題を知った上で起業しようと思い、3年くらいあればいいかなと考えていました。BtoBのビジネスで大きな課題に取り組むには、マッキンゼーに入ってよかったと思っています」

今後の目標については、三つの項目を挙げる。

「取引量を拡大することは、私たちの会社の存在意義の証明になるので、地域の拡大やグローバル展開を図っていきたいです。次に、現在は産業機械に絞っていますが、より幅広い業界に対して部品の供給などの支援を目指したい。三つ目は、現在は受発注をメインにやっていますが、製造業の課題はまだあり、ファイナンスの支援や生産管理のシステム化など、産業の合理化や効率化を進めていきたいです」

自身の起業体験を踏まえて、日本の現状についてこう話す。

「経済が伸びている米国を見ると、産業のポートフォリオが変わっていて、日本の産業もシフトしていかないといけないと感じます。徐々に変わっていけばいいのですが、日本の遅さやまずさの方が自分の中では強いです」

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