学習と健康・成長

作文力、上達のポイントは 注目の著書を企画・構成した娘が語る亡き父の教え

2020.11.16

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ゆきどっぐ
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作文が得意になるには 原稿用紙を埋めるスピードが大事

――作文が苦手な子どもってどういう特徴があるんでしょうか。

原稿用紙を前にして鉛筆が動かせない状態だと、苦手だと感じるのではないでしょうか。

父は、子どもが作文を書けない原因を6つ挙げていました。

1)正しい言葉を使えているか心配
2)何を書いていいのかわからない
3)言葉が思い浮かばない
4)どうやって書くのかわからない
5)文をうまくつなげられない
6)原稿用紙を埋めることが難しい

上記の中で、自分の子どもがどこでつまずいているのかを、しっかりと観察してあげるのが良いと思います。

――挙げていただいた原因を乗り越えるためには、どう対応すべきなのでしょうか?

父は「まずは文法よりも、書きたいことがポンポンと出てくる方が大事」という考えから、どうしたら子どもが「話すように書けるか」に重点を置いていました。だから、発売した作文ドリルでも書くときに一番子どもが迷ってしまう「助詞をなくす」ことから始めています。

作文に正解はありませんが、助詞の使い方には正解・不正解があります。「友達“と”話す」なのか「友達“に”話す」なのか、これだけでも意味が変わってきますよね。だから助詞をなくして「友達 話す」「友達 コソコソ 耳打ち 話す」と文を長くつなげることを大事にしていくんです。そうすると、子どもたちはおしゃべりするときのように言葉がポンポンとでてくるようになります。この方法は、学校や塾の先生からも「画期的だ!」と好評でした。

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――子どもから書きたいことを引き出すにはどうしたらいいのでしょう。

作文力が足りないお子さんは、自分の考えていることを文章にする接続が上手にできていないんです。だから、単語をたくさん出すトレーニングをしたり、助詞をなくしたり、文字数の少ない原稿用紙を用意したりする。文章の構造も、「読書感想文は、この順番で書きましょう」と最初は型にはめることで、書きやすくなります。

一つ方法を挙げるとすれば、子どもが感じたことを、作文用紙の周りに単語で書き出させて、感想の棚卸しをするんです。それから、その単語を使って作文用紙にどんどん書いていく。そうすれば、手を止めずに作文を書き上げることができます。

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作文用紙の上下に自分の気持ちやセリフを書き出すことで、感想の棚卸しをする

保護者は、子どもから単語を引き出すために「運動会当日の朝はどう思った?」「徒競走のゴールではどう感じた?」などと声をかけてあげるのがいいですね。

――確かに、それなら子どもも保護者も作文に向き合えそうです。

父曰く、「子どもの一番の達成感は、原稿用紙が埋まること」なんですって。作文がスラスラと書けて、あっという間に原稿用紙が埋まる。そうすると子どもは「自分は作文が得意だ」と感じるんだそう。

だからこそ、最初の一行目で鉛筆が走るのが大事です。唸ってしまうと苦手意識が芽生えてしまいますから。

――苦手意識を持たせないことが大事なんですね。

書くことに苦手意識を持たずに大人になることは、大きな財産だと思います。

社会人がコミュニケーションで最も多く使うのは、メールなどのツールです。なのに、文章表現が苦手だとメールを一本書くのにも時間がかかってしまう。書くことに苦手意識を持たないだけで仕事のアドバンテージにつながります。

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