公立高の逆襲

難関国立大の合格者が増えた県、減った県 出身校の国公私立別一覧

2020.11.18

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EduA編集部
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難関国立大の合格者数を伸ばした公立高校・中高一貫校の特集を読んだ読者から「そのぶん減ったのは私立か、それとも公立の中堅校以下か」という質問が編集部に寄せられました。大学受験は県境を越えた「全国区」の戦いですから、都道府県別に見ても増減があるかもしれません。国立や私立の高校も含めた過去10年の動向について、大学通信の安田賢治常務が解説します。

安田 賢治

話を聞いた人

安田 賢治

大学通信常務取締役

現在、同社の出版編集とマスコミへの情報提供の責任者。小中高入試から、高校の大学合格実績、大学生の就職まで、情報提供や記事の執筆を行う。講演も多数。大正大学で講師を務める。著書に『中学受験のひみつ』(朝日出版社)、『笑うに笑えない大学の惨状』『教育費破産』(ともに祥伝社新書)がある。

大都市圏が難関国立大受験に有利?

赤と青に色分けされた日本地図。まるでアメリカ大統領選挙の投票結果のように、地方は赤、大都市圏は青にほぼ二分されました。大統領選の赤と青はそれぞれ共和党、民主党が制した州でしたが、ここでは難関10国立大の合格者シェアが2010年から20年までの10年間に増えた都府県を青、減った道府県を赤に塗り分けています。合格者数ではなく都道府県別シェアの増減で色分けしたのは、入学定員の減少により10国立大の合計合格者数もやや減っているためです。

やはり、私立の進学校が多い大都市圏のほうが、難関国立大の受験では有利なのでしょうか……。この地図を見るとそう思えてしまいますが、じつはそう単純でもなさそうです。

大学通信は、文部科学省の学校基本調査から、都道府県別の高校等卒業者数が2010年から19年まで(20年は未発表)どう変化したかを調べてみました。すると、地図で赤く塗られた道府県の多くは受験生人口(シェアも)が減っており、逆に青い都府県の多くは増えていることがわかりました。つまり、人口動態の影響が色分けにかなり反映しているといえそうなのです。ただし、栃木、静岡、徳島、熊本などでは、受験生人口(シェア)は減っているのに、合格者シェアが増えています。その逆の県もいくつかありました。

もともと、各都道府県の難関10国立大合格者数を高校等卒業者数で割り、卒業者1000人当たりの合格者数を計算してみると、大きな「格差」があります。2010年の全国平均は21人ですが、都道府県別では5人(沖縄県)から65人(奈良県)まで開きがありました。私大など進学先の選択肢の多い都市圏では少なく、東京圏でも埼玉は7人、千葉は8人にすぎません。

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