企業入社難易度ランキング

「10年間で入社が難しくなった企業2020」ランキング上位118社 食品、IT関連が上昇、メガバンク…

2020.11.24

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井沢 秀
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メガバンクは採用数が半減、食品は半数が上位ランク入り

結果を見てみよう。難易度が最も上がったのは、丸井グループと三井住友銀行で、ともに6.7上がった。

丸井グループは、苦境が続く百貨店業界の中で、クレジットカード「エポスカード」が伸び、好調が続いている企業だ。10年は偏差値が60を超える大学からの採用は1大学、1人だったが、20年は7大学、23人に増加し、採用者数の48%を占めた。入社難易度の全体の順位も、302位から108位に大きく上がった。

三井住友銀行は、採用数を絞り、結果的に上位大学からの採用が増えたことがうかがえる。偏差値60超の大学は10年の14大学から20年は20大学に増える一方、50以下は71大学から7大学に激減している。

メガバンク3行の採用判明数は、合計で10年の3028人から20年は1601人に半減している。今回の入社が難しくなった上位118社に入っているのは、三井住友銀行だけだ。みずほフィナンシャルグループは、入社難易度は5.7上がっていたが、採用判明数が10年前の3分の1に激減しており、「10年前に比べて採用数が半分以下に減った企業は除く」という今回の掲載基準に沿って載っていない。三菱UFJ銀行は、難易度上昇が1.9で上位118社に入っていない。

銀行以外の金融では、損保は三井住友海上火災保険(難易度上昇3.4)、東京海上日動火災保険(同3.2)など。生保は大樹生命保険(旧三井生命、同2.7)、日本生命保険(同2.1)が入っている。

入社難易度の上昇が目立つ業種が、食品だ。調査対象の27社のうち、半数の13社が上位118社に入った。5位の日本ハム(同5.8)、9位の江崎グリコ(同5.4)、12位の伊藤ハム(同5.2)、14位のニチレイグループ(同5.0)の4社は、難易度が5.0以上も上がっている。

IoTやAIの広がりにより情報技術に注目が集まる中、IT関連企業の上昇も大きい。6位のNECソリューションイノベータ(同5.7)は、14年にNECソフトを中心に7社が合併してできたが、10年前のNECソフトに比べて採用判明数は26人から331人に増えるとともに、上位大学からの入社が増えている。10年は偏差値60超の大学はなかったが、20年は16大学、93人となり、採用者の3割近くにのぼった。

7位のセガグループ(同5.7)も、10年に偏差値が60超の大学は1大学、1人だったが、20年は東大など9大学、19人になった。11位のキヤノンシステムアンドサポート(同5.2)、16位のコナミデジタルエンタテインメント(同4.9)や、富士通エフサスとスミセイ情報システム(同4.8)、新卒採用をこの数年、積極的に増やしている富士ソフト(同3.4)なども入るのが難しくなっている。

採用数300人以上の大規模製造業では、京セラ(同4.0)、ホンダ(同2.8)、日立製作所(同2.3)、キヤノンとトヨタ自動車(同2.1)が続く。商社はもともと入社難易度が高く、総合商社では伊藤忠商事と豊田通商(同2.4)、三井物産(同2.0)が表に入っている。

(企業入社難易度の算出方法)

就職者数は、各大学へのアンケート調査と企業からのデータを使用した。未回答の大学は掲載していない。また、一部の大学は大学院修了者の人数を含んでいる。慶應義塾大は3人以上の就職者のみ公表。主要419社は、日経平均株価指数の採用銘柄に加え、会社規模や知名度、大学生の人気企業ランキングなどを参考に大学通信が選定した。
 難易度は、駿台予備学校・共通テスト模試(合格可能性80%)を使用した。全データから、2部・夜間主コース、医学部医学科、歯学部歯学科、私立大共通テスト利用入試を除いた難易度の平均を学部平均難易度とし、その平均値を各大学の平均難易度とした。ただし、共通テスト利用入試のみの私立大は共通テスト利用入試のデータを使用した。
 企業難易度は、大学の平均難易度×その大学からの就職者数を企業ごとに合計し、その企業の就職者数の合計で割り算した。同じ難易度で順位が異なるのは、小数点第2位以下の違いによる。就職者判明数が9人以下の企業と企業数が3社以下の業種は掲載していない。

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