家族のとなりに新聞を

全国学力・学習状況調査問題にみる これからの学びに大切なこと

2021.01.06

author
関口 修司
Main Image
  • 全国学力・学習状況調査の小学校国語の問題を通して分かる、これからの学びに大切なこと。

  • 第1に時事問題の知識。少しでも知っていることなら「アルファ読み」ができ、読み取りがより簡単に。

  • 第2に日常・学校生活を想定し、言葉や資料などを読み取る。第3に目的や条件に合わせた短い文章を書く。多様な文章や資料が載る新聞を日常的に読むことが大切。

「時事問題」「対話と資料」「目的に応じて書く」

「アルファ読み」ができれば、読み取りが簡単に

小学6年生と中学3年生を対象にした、2020年度の全国学力・学習状況調査はコロナ禍で実施されませんでした。しかし、その調査問題は作成され、公開されていることを知っている人は意外と多くはありません。この問題は今後の日本の教育の方向性を示すものです。ここでは、小学校の国語の問題から、その傾向を3点お伝えします。

 第1に、今回も時事問題が3問のうち2問で出題されました。具体的なテーマは「高齢化」「インスタント食品」「プラスチックごみ」「ごみ減量のための3R(リデュース、リユース、リサイクル)」です。文章の読み方には、知っている事柄を理解する「アルファ読み」と、未知の事柄を想像力を駆使して理解する「ベータ読み」の2通りあるといいます。少しでも知っていることなら、「アルファ読み」ができ、読み取りがより簡単になります。新聞に目を通す日常を送っている子供は「ベータ読み」ではなく、「アルファ読み」で時事問題を読み解いていけます。様々な記事を継続して読んでいれば、いずれは「ベータ読み」も身につくはずです。

日常的に新聞を読むこと、読解力や書く力高める

第2に、日常生活や学校生活での「会話」や「取材」「発表」を想定した設問が出題されました。「コミュニケーションする相手」を想定した内容で、吹き出しの会話や調べて提案する手順を読み取る問題です。連続した一つの文章を読み取るのではなく、吹き出しの言葉や複数の資料の文章などを、比べたり、関連付けたり、まとめたりして読み取る力が求められています。ここでも多様な文章や資料が載っている新聞を日常的に読んでいることが、問題文を読み解く力を育てるはずです。

関口コラム2

第3に、目的や条件に合わせた短い文章を書く問題が出されました。40~60字と30~80字で書く2問で、自分の考えや資料から引用して書きます。興味のある新聞記事についての感想をコンパクトに書く学習をしていれば、簡単な課題かもしれません。家族や友達に向けて書くようにすれば、相手に伝わる分かりやすい文章力も身につくはずです。

「大切なことは、行動することが大切だと思います」という文を、正しく書き直させる問題もありました。「大切なことは」を主語にして書き直してみてください。そうです。大切なことは「新聞を読むこと」なのです。

新着記事