コロナでどうなる大学入試

共通テスト目前、「受験上の注意」は必読 入試センターのサイトを見て準備を

2020.12.24

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増谷 文生
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新型コロナウイルスの感染がなかなか収まりません。大学入試センターや文部科学省は、受験生に向けた注意をホームページで公表しました。家での「心掛け」や、受験生本人や家族の感染が疑われる場合の対処などが示され、センター試験との変更点を分かりやすく書いたものもあります。朝日新聞の増谷文生編集委員が解説します。(写真は、大学入試センター試験の会場に向かう受験生たち=2020年1月18日、北海道大)

志願者は浪人生が大きく減少

いよいよ初めての大学入学共通テストが始まります。

共通テストを実施する大学入試センターは12月8日、確定志願者数などを発表しました。もともと予定されていた第1日程(1月16、17日)は53万4527人、コロナ禍による長期休校で学習に遅れが出た現役生向けの第2日程(同30、31日)は718人でした。文科省が7月に現役生に実施した意向調査では、第2日程を約3万人が希望していましたが、結果的に全体のわずか0.1%にとどまりました。各大学の個別試験と日程が近いため、第2を選ばなかった受験生は多いでしょう。

2020年1月に実施された大学入試センター試験と、どのような変化がありますか。

共通テストの志願者数は、その時のセンター試験よりも2万2千人以上、約4%も減りました。内訳を見ると、現役生の減少率は0.5%でしたが、浪人生などの既卒者は19.3%も減りました。

出題傾向が異なる共通テストへの対応が大変とみて、受験生が浪人するのを避けたためと思われます。

志願者が減ったこともあり、試験会場は昨年より8カ所減り、全国で681カ所となりました。

共通テストの成績を合否判定に利用する大学は増えていますね。

国立大は学部入試がある全82大学、公立大も同様に全91大学が利用します。

私立大は約9割の533大学が利用します。上智大や学習院大などの私大も活用することになりました。また、今回初めて専門職大学が5大学加わります。その結果、昨年のセンター試験より8大学増えて、過去最多の866大学(155短大を含む)となりました。

私立大は、大学や学部によって、あるいは入試方式によって、共通テストの成績の利用方法が大きく異なります。いずれの大学にしても、出願先を選ぶ際には大学のホームページを見たり、高校の先生に意見を聞いたりして慎重に判断してください。

第2日程の志願者数は、都道府県ごとにかなり異なりますか。

最多は東京都で、全体の37%にあたる265人でした。神奈川が69人、千葉が50人、埼玉が36人と、首都圏の1都3県だけで58%を占めました。この地域で休校が長引いた影響が出たようです。一方、青森、栃木、島根、高知など10県は、だれも志願しませんでした。

第2日程の志願者がゼロだった県では試験会場は設けられないのですか。

いえ、第2日程は、新型コロナに感染するなど、やむを得ない事情のために第1日程で受けられなかった人の追試の役割もあります。このため志願者ゼロの10県も含め、全都道府県の64会場は用意される予定です。ただし、追試験を受けることができるのは、一橋大(東京都)を除く63会場です。

第2日程をやむを得ない事情で受けられなかった場合の特例追試験の会場はどこですか。

2月13、14日に行われる特例追試験は、東京芸術大と神戸大だけで実施されます。東京都と関西地方に1カ所ずつ試験会場を設けてきたセンター試験の追試と同様の対応です。

【文中写真】センター試験会場
問題冊子が配られる中、センター試験開始を待つ受験生たち=2020年1月18日、東京大

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