国語のチカラ ~「読み、書き、表現」アップの鉄則~

論説文はテーマごとに対策を 予備知識を蓄えよう

2021.01.18

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南雲 ゆりか
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論説文は苦手だという小学生がたくさんいます。論説文では子どもにとってなじみのない、抽象的なテーマが扱われることが多く、理解するのが難しいからです。でも、予備知識や似たような文章を読んだ経験があれば、対処できるようになります。

今回は、中学入試でよく扱われるテーマと、それを読みこなすためにやっておきたいことをお話ししたいと思います。

中学入試でよく出るテーマ

中学入試では、いろいろなテーマの論説文が出題されますが、次のようなテーマがよくみられます。

「生き方」「学び・思考」「自然・生物」「対人関係」「言葉」「文化・芸術」「テクノロジー」「情報」「科学」「哲学」などです。これらは厳密に分類できるわけではなく、「自然環境と文化の関係」「情報社会における思考のあり方」のように複合的に扱われることが多いです。

以前はよく出題されていた「森林保護」や「地球温暖化」をテーマとした文章は近年ではあまりみかけなくなりました。反対に、「人工知能」「経済・労働」に関するものが出題されるようになっています。とくに経済や労働に関するテーマは小学生にはなじみがなく、難しく感じるお子さんが多いようです。

素材文は新しく刊行された新書などから選ばれることが多いため、世相の影響も受けます。政治や宗教の問題が絡むようなものはまず出題されませんが、社会の風潮などについてわかりやすく述べた本が出ると、複数の学校で出題されることもあります。

小学生が読みこなすには難しそうなテーマでも、予備知識があれば素材文を読むスピードもあがるし、読解も楽になります。そのテーマの文章でよく使われる言葉や、一般的にはどういわれているか、典型的な考え方を知っておくことが鍵になります。

典型的な考え方を知っておく

テーマが同じだと、書き手が違っても内容が似ていたり、共通する考え方が示されたりします。それを予備知識として蓄えておくと読解に役立ちます。

たとえば、「ネット社会」がテーマであれば、インターネットを手放しでほめたたえる文章はまず出題されません。「インターネットは便利だが、情報の扱いには慎重になるべきだ」「SNSによるやり取りだけでなく、対面のコミュニケーションも大切にしよう」など、何らかの戒めがあるのが普通です。

こうした「よくあるパターン」を知っていると、それを物差しにしながら、同じテーマの別の文章を読むことができます。「この筆者はどんな問題点を挙げるのだろう」「おや、この文章ではむしろメリットの方を強調しているな」などと、筆者独自の視点もとらえやすくなります。

では、どうやって予備知識を仕入れればよいでしょうか。あらゆるテーマの本をかたっぱしから読むのは、時間のない受験生には困難です。そこで、塾の教材やテスト問題、過去の入試問題を活用する方法をおすすめしたいと思います。

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